アヴァン・ミュージック・イン・ジャパン の商品レビュー
もともと私はディスクガイドというものが大好きで、高校のときからディスクガイドを眺めながら「次はどのCDを買おうか」という考えるのが好きであった。それはそもそも予算が限定的である中で必要に迫られたというのもあるのだが、現代においてはストリーミングサービスが一般的になったことで、ディ...
もともと私はディスクガイドというものが大好きで、高校のときからディスクガイドを眺めながら「次はどのCDを買おうか」という考えるのが好きであった。それはそもそも予算が限定的である中で必要に迫られたというのもあるのだが、現代においてはストリーミングサービスが一般的になったことで、ディスクガイドの意味合いは確実に変わってきたと思う。それは「自らの予算のROIを最大化するための指針」というよりも「膨大な名盤をどれでも好きなだけ聞ける悦楽を再確認できる」というものだ。 本書では、特定のジャンルには収まりきらないアヴァン・ミュージックを、日本に限定して300枚を紹介するディスクガイドである。もちろん、ここでの”アヴァン”とは、いわゆる”前衛”とも異なり、ポピュラーミュージックの文脈の中でぎりぎり成立する独特の音楽的傾向のことである。 これを読みながら未聴だったドラマーの山木秀夫(素晴らしい技法とセンスを持つスタジオミュージシャンの顔しか認知していなかった)のソロアルバムなんかは、無国籍なファンクミュージックとして大変素晴らしかった。
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