ビジネスデューデリジェンスの実務 第4版 の商品レビュー
BDDに関する網羅的な解説書。BDDをステップ毎にブレイクダウンして、体系立って書かれている。他のDDとの連携やPMI(本書では"ポストM&A"と表記)との関連も記載されている。 網羅性を担保した分、深さについてはある程度の所で留まっている感もあるが、...
BDDに関する網羅的な解説書。BDDをステップ毎にブレイクダウンして、体系立って書かれている。他のDDとの連携やPMI(本書では"ポストM&A"と表記)との関連も記載されている。 網羅性を担保した分、深さについてはある程度の所で留まっている感もあるが、だからこそ500p超あるもののそこまで苦もなく(むしろ大変興味深く)読めたと感じる。何回かBDDに携わったことがあるので、より内容が染みた。全くの初学者が読んでも大変意義深い本だと思うが、何回かBDDを経験した人が読むとまた味わいが深まる一冊ではないかと思う。
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PwCのデューデリ本2冊目。1冊目は財務、2冊目としてビジネスを。定価5千円で500頁あり。辞書。 感想。 前半は、ビジネスDDとはなんたるやと子細に記載あり、ふむふむと。中盤以降は別冊の財務DD本とやや重複?。そもそもDDとはねというノウハウにページを費やす。その内容は価値があるんだが、重複多くないか?とも。 備忘録。 ・財務DDは、経営の実態が正しく財務諸表に反映されているか、されていない部分を把握して、それを修正した実態ベースの財務諸表を導く。 ・ビジネスDDは、財務DDの結果を受け、過去の財務諸表から、なぜ対象会社が収益を計上できているのか(orできてきないのか)、今後どの様に変化していくのかを洞察する。 ・ビジネスDDは、大きく分けてリスク発見型DDとシナジー創造型DDの2つある。今後の変化の洞察から、収益が持続できるかや、自社とどの様にシナジーを創れるかを検討するもの。この様に、何のために、どの程度の時間やコストで分析するか、という目標設定は重要。 ・ビジネスDD内で成長戦略を仮説立てる際は、先進事例の入手が有効。 ・事業構造マップの作成も有効(p.77)。重要な論点が一目で分かる様なマップに、要点を整理。 ・ビジネスDDの論点リストは有用(p.80)。 ・当該事業の市場規模を、出来るだけしっかりと計算しよう。業界団体や官公庁の統計から何とかしたい。 ・KBF(key buying facter)を捉えよう。小売店ならば、消費者は何を重視するのか。そしてそれを分解して分析や比較しやすい指標を考えよう。例えば豊富な品揃えが重要ならば売場面積とか、接客の質ならば販売員数とか。 ・業界の勝ち組企業と、対象会社を比べるのも有効。そこから決定的に重要な強み(KSF)が見えてくる。財務数値の比較、ビジネスモデルやバリューチェーンの比較。 ・ビジネスインフラの分析も大事だと。経営管理、組織管理、人材管理、労務管理、情報システムとか。(大事さの優先順位はよくわからん) ・M&Aにおける再構築価格という考え方。同じ事業を構築するためにかかるコスト。成長企業の買収時にどうですか?と。 ・対象会社の売上や営業利益を分解してみよう。事業別、製品別、顧客別、拠点別、組織別とか。 ・シナジーを考える。そしてそれを定量化する ・ディスシナジーも考える。 ・シナジーは複数シナリオを考え、バリュエーションに反映したい。ベストケース、ベースケース、ワーストケース。 ・シナジーもQuick hitsは重要。 ・シナジー効果発現の主体は買い手である。買い手が努力しないと、黙って見ててもシナジーは発現しない。仕掛けがいる。 ・外部情報のみでやる、エクスターナルDD。 ・データルームの運営方法まで記載があった笑
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