わるいうさぎ の商品レビュー
オムニバス形式になっていて、かつ全ての話が繋がっている。伏線回収の仕方が気持ちいい。 ・イタいねずみ ・ほしいいぬ ・あまいうさぎ ・エピローグ が好き。特に「ほしいいぬ」。
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擬人化という形式での小説はあまり読んでこなかったし、そもそも数が少ない。また著者の作品も初めて読んだので、昔の作品ですが物珍しく話を追って行くことができました。 大人の童話集と謳われていたけれど、明確なテーマや強いアンチテーゼは感じられませんでした(自分はですが)。設定だけで...
擬人化という形式での小説はあまり読んでこなかったし、そもそも数が少ない。また著者の作品も初めて読んだので、昔の作品ですが物珍しく話を追って行くことができました。 大人の童話集と謳われていたけれど、明確なテーマや強いアンチテーゼは感じられませんでした(自分はですが)。設定だけで言うと、ラボから抜け出した動物たち、そこの近辺で暮らす人間、言語は共通しており、当然人の言葉もわかる、変わった習性や変えることのできない本能、部族のしきたり。書いてみるとそれなりに面白そう。けれど、連作短編なのでその世界に浸る前に場面が切り替わってしまう。狸の人柱をモチーフにしたエピソードとか長い名前の鼠のこれまた長い独白も好きでしたが、なんだかもったいないな、と思ってしまう。 擬人化することによって、親しみと客観性を読者に与えるという狙いはそれなりに悪くはないけれど、結局何が書きたくてこの話を書いたのだろうかと。読みきれない自分の問題と思えばそれまでなのですが、少なくともこの作品を誰かに伝えたいとは感じなかった。 あと、最後の章も蛇足のように思えました。
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どの辺まで読んだらおもしろくなるかなぁ、なんておもいながらよんでたら、みたいとり、辺りで夢中になっていた。
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それぞれのお話が少しずつつながりながら進んでいく短編集。登場する動物たちの生い立ちやその後が、別の視点からも描かれ、明らかになるにつれて、物語が徐々に深みを増していくように感じた。読了後には、目の前に、本の中の大きな森や村が広がっているような気がした。
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フクロウの話からラボから逃げたウサギの話になりタヌキが出てきて、犬や猫も出てきて、その話がワープしていきます。最後は元のフクロウに戻り、お話の中に出てきた動物たちのその後などがわかっていきます。 ちょっと切ない気持ちになりました。
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ラボから脱走した「わるいうさぎ」、穴に挟まった饒舌な「ねずみ」、“夜の当番”をさせられる「たぬき」、猛獣を愛し、食べられたいと願う「うさぎ」、生き別れた母を捜す「とり」―彼らがいる世界は、どこかで少しずつ繋がっている。切なさに涙があふれる大人の童話集。(e-honより)
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