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旅バカにつける薬はなし の商品レビュー

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2020/02/22
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※このレビューにはネタバレを含みます

読み始めるとたちまち文章が醸し出す臨場感に引き込まれてあっという間に読了してしまいました。 30年以上前、まだ海外旅行をしたことがなかった私は、たまたま手にとった「地球の歩き方 ヨーロッパ編」にぎっしり詰まった生情報に引き込まれいつか旅しようと思いました。 サラリーマン時代に、アジア、オセアニア、アメリカ、ヨーロッパとかなり出張で周り、「もう海外はいいかな」とすっかり落ち着いていましたが、著者の遠目塚さんの描写する旅の描写になんだか落ち着かなくなってきました。 その臨場感ってどこにあるんだろうって考えると、旅先で遭遇した様々なトラブルなのかと思い当たりました。 エアコンが壊れた安いホテルの部屋での不快な一夜 道に迷ったこと 美術館の閉館ギリギリの時間に駆け込もうとしたらなんとチケット売り場が閉まっていて入れなかった タクシーの運転手は、露天商に吹っかけられて腹が立ったこと 私が経験したことと同じことを著者も経験している。そこからくる共感が臨場感となって私の旅の思い出をも蘇らせてくれたのだと思いました。 旅はトラブルも多いけれども、現地の人から受けた親切もまた忘れることができません。本書に随所に織り込まれているそんな経験に私もまた感動しました。 上で述べた私の感動に加えて、本書が素晴らしいのは、 ① 一つの章が2〜3ページと読み切りになっていること ② 60の訪問記の構成がランダムに並んでおり、次の予想ができないこと ③ 写真が素晴らしいこと。中でも中央アジアのある訪問記は文章がなく写真だけ。言葉では描写しきれないという著者の感動が伝わってくること です。 本書は 世界旅の始まりです。 何を感じるも自由 何を想像するも自由 飽くなき好奇心を携えて さあ、旅にでよう というメッセージから始まります。 読了して、このメッセージを振り返って思いました。 そうだ、私たちは自由なんだと。 私の人生もまた自由なんだと。 著者の遠目塚さんから元気をいただきました。

Posted byブクログ