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人妻エアライン の商品レビュー

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この作者の今後を立脚させるかもしれない王道のCA連作路線

この作者の過去作品を既読の諸兄なら『機内サービス』や『ときめきフライト』にその続編である『誘惑最終便』辺りをイメージすれば間違いない。本作も同様のテイストである。しかし、それらと全く以って同じかと言えばそうでもない。今回は人妻設定が100%盛り込まれている。登場する全員が人妻CA...

この作者の過去作品を既読の諸兄なら『機内サービス』や『ときめきフライト』にその続編である『誘惑最終便』辺りをイメージすれば間違いない。本作も同様のテイストである。しかし、それらと全く以って同じかと言えばそうでもない。今回は人妻設定が100%盛り込まれている。登場する全員が人妻CAという妙味である。様々なタイプのCAであり、様々なタイプの人妻となる、このダブルの色合いが作品を彩っている。 一応のメイン格を立たせるのもお馴染みの構成。結婚を機に一度はリタイアしながら再起を果たしたことで改めて新人扱いとなっている清楚系で生真面目な【理帆】(27歳)を中心に、先輩格で奔放な自由人の【詩織】(28歳)と産休明けのロリ巨乳【美香】(24歳)、そして彼女達の纏め役であるパーサーの【玲子】(35歳)という布陣。幼子がいる美香には母乳、大学生(19歳)の義息がいる玲子には母子相姦といった要素もしっかり用意されており、機内やステイ先での情交に捻りが加わっている。 6章立ての第1章から第4章は理帆・詩織・美香・玲子がそれぞれメインヒロインを務め、第5章では理帆&詩織の3P、最後は全員総出の乱交に発展する第6章と盛り上がっていく。トラブルが生じたことで乗客が僅かという状況だったとはいえCA達との乱痴気が機内で繰り広げられるのは現実離れも甚だしいところだが、そこは官能小説的ご愛敬と言うか、官能ファンタジーとして受容すべきであろう。とあるCAにはまさに夫の目の前で……という寝取られ風味が盛り込まれており、なかなか淫猥度の高い展開でラストを迎えている。 様々なお色気事件(?)に巻き込まれていくことが多い理帆だが、夫への貞操を守れぬ憂いを湛えつつ、覚えた愉悦と快感には抗えずにズルズル引き込まれていくいやらしさがあった。個人的には玲子の存在感がもう少し際立っていればさらに良かったと思うが、バラエティ豊かなCA達それぞれに魅力は感じられ、全体としても良好だった。女流作家だけに女にもオンナの色欲があることを前提としているのが特徴的とも言える。 今後も続けばいずれネタ切れの感が否めなくなってしまう路線とは思うが、この作者が現状最も求められる作風だと思えば多少のマンネリはゴリ押しで通してしまって良いと思う。内容がいやらしければ設定やストーリーがマンネリでも構わないことは先人達が既に示している。それでもやはり変化を求めようとするならば、機内やステイ先のホテルといった業務の延長線上にあるシチュエーションに留まらず、例えばオフの日を取り上げるのも時にはアリかもしれない。 なお、スポーツ新聞の連載を単行本化した作品につき、未収録のエピソード如何によっては続編もあり得る。それはそれで楽しみにしたい。

DSK