親鸞への接近 の商品レビュー
親鸞の教えは難しい。いや、シンプルなのだ。誰にでも分かるように開かれている。だが、そのシンプルさを良く読み込んでいくと奥が深いように見受けられる。その奥の深さを四方田犬彦は、テクスト・クリティークの視点から読み解いてみせる。その手つきは鮮やかで、私自身読めていない『歎異抄』のよう...
親鸞の教えは難しい。いや、シンプルなのだ。誰にでも分かるように開かれている。だが、そのシンプルさを良く読み込んでいくと奥が深いように見受けられる。その奥の深さを四方田犬彦は、テクスト・クリティークの視点から読み解いてみせる。その手つきは鮮やかで、私自身読めていない『歎異抄』のようなテクストを読んでみたくさせられた。三木清・三國連太郎・吉本隆明を論じたところも読み応えあり。個人的にはしかし、何故か加藤周一を読んでみたくさせられてしまった。なかなか侮れない一冊だ。分厚さに見合った内容の濃さは格闘するに耐え得る
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