クジラは歌をうたう の商品レビュー
この本はほんとに何も知らずに何も見ずにタイトルに惹かれて買った本だったけどほんとに読んでよかった。「死」をわかりやすくテーマにしてるわけではないけれど読んでいくうちに心に死の新しくてほっとする概念を植え付けてくれる。全員の登場人物が魅力的でそれぞれに素敵なところがあって、どんでん...
この本はほんとに何も知らずに何も見ずにタイトルに惹かれて買った本だったけどほんとに読んでよかった。「死」をわかりやすくテーマにしてるわけではないけれど読んでいくうちに心に死の新しくてほっとする概念を植え付けてくれる。全員の登場人物が魅力的でそれぞれに素敵なところがあって、どんでん返しとかそういうのはないけれどとーーても温まります。お勧めします
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初見の作家さんの作品。脚本家ということで映像的でとても読みやすい本でした。 過去に引っ張られ、内面では大人になり切れていない青年拓海が、もうこの世にはいない少女睦月の幻影を追い続ける話です。 周りの人々がひたすらいい人なので、主人公の中二病っぷりが際立ちます。再婚した父も、その後...
初見の作家さんの作品。脚本家ということで映像的でとても読みやすい本でした。 過去に引っ張られ、内面では大人になり切れていない青年拓海が、もうこの世にはいない少女睦月の幻影を追い続ける話です。 周りの人々がひたすらいい人なので、主人公の中二病っぷりが際立ちます。再婚した父も、その後妻も何も悪くない。疎遠になった友人たちも悪くない。現在の恋人なんて最高。 それなのにひたすら亡くなった少女との思い出を胸の傷に垂らし続け、忘れる事を拒否している。そんな時に、睦月のブログが突然更新されます。誰がそんないたずらを・・・。もしかして睦月?? 鬱屈した幼児性を持った主人公というのは、物語を回すのにとっても適した存在でしょう。アムロレイ、カミーユビダン、碇シンジ、そして拓海。全然物語の特性が違いますが、思い浮かんだのはこの三人でした。 読んで行くほどに拓海への感情が冷めていくのと反比例して、周りをちゃんと見ろ!お前ひとりで生きていると思うな!と叱咤の声を心で叫んでいました。これは登場人物たちと同じ感情ではないかと思います。すなわち物語の中に入っているという事でしょう。 これは完全に術中にはまりましたね。しっかりと物語にからめとられたという感じです。
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君は今、何を見て、何を思っていますか? 10年後、自分がそこにいないことを受け入れてこの言葉を送ったんだよな その心境を思うと胸が張り裂けそうになります。 正直ストーリーはベタだし、ブログの謎も「まあ、そうだよね」という感じ。 ただその分とても読みやすく、入り込みやすかった。 何より、沖縄や東京の情景、日差しや水しぶきがまざまざと思い浮かぶ美しい本でした。
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ものすごくサクサク読めた。 亡くなった人は記憶の中で美化される。 生きてる人間は一生敵わない。 若者の葛藤、分かる気がするなぁ。
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過去の辛いことと どう向き合って生きていくのか。 ティダは 太陽 ウミンチュは 海の人 産まれて、生きて、骨になる 毎日を変わらずに生きていく事 私もクジラのように 君のために歌おうか 謎解きのために 色々な人と会うけど その行為が 探偵ぽくて ちょっと気持ち悪かった...
過去の辛いことと どう向き合って生きていくのか。 ティダは 太陽 ウミンチュは 海の人 産まれて、生きて、骨になる 毎日を変わらずに生きていく事 私もクジラのように 君のために歌おうか 謎解きのために 色々な人と会うけど その行為が 探偵ぽくて ちょっと気持ち悪かったなw でも ちゃんと気持ちに整理をつけられて まるっと収まって よかったよかった(*ˊ˘ˋ*)
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脚本家さんが書く小説らしく、ストーリーの展開が気になって気になって文章をすっとばして読みたくなってしまった。 でも読んでいるうちに、大事なのは誰がブログを更新したか、というところではなく、拓海が睦月への想いをどう背負って生きていくか、もっと言えば過去の後悔を人はどう消化して生きていくか、というところにあると思った。
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病気の女の子とそれを知らない男の子という昔からの定番の青春ストーリー。大人になった主人公が過去からのメッセージの意味(ブログの謎の更新)を探るという謎解きの要素が加わるものの、ありきたりな内容。 だが、読後感は非常に高く、良い小説に出会えたという感想。過去と現在で交互に話が進む形式で無駄がなく飽きさせないという点と各キャラクターに嫌味がなく良いキャラ立ちをしている点が魅力を高めているのだろう。 何より、30歳の拓海が過去を清算するという設定が25歳という自分にとって何かグッと来るものがある。別に過去に後悔がある訳ではないが、好きな人が死んだらなんていう想像が昔に比べリアルだからなのか。いずれにせよ、272pから終わりにかけては涙が止まらない。
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主人公である拓海は、死んだはずの橘睦月のブログが更新されていることに衝撃をうける。 拓海は、橘睦月のことが好きだった。しかし、橘睦月は死んでしまった。このことが消化できないまま、地元沖縄を離れて東京での生活を続けている。 そんなか、橘睦月のブログがある日更新される。 死んだ...
主人公である拓海は、死んだはずの橘睦月のブログが更新されていることに衝撃をうける。 拓海は、橘睦月のことが好きだった。しかし、橘睦月は死んでしまった。このことが消化できないまま、地元沖縄を離れて東京での生活を続けている。 そんなか、橘睦月のブログがある日更新される。 死んだはずの橘睦月が更新できるわけがない。それでは誰が更新したのであろうか。そして、本書の題名である「クジラは歌をうたう」はどういう意味なのか。 本書を読み終えた後には、いま、愛してる人と一緒にいれることにこの上ない幸せを感じるだろう。
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余命いくばくもない話はもういいや そう思うけど 12年後に更新されたブログ 亡くなった少女の 沖縄の風景がとても印象的でした やさしい切ないストーリーでした ≪ 君は今 何を見何を 思ってる? ≫
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ありがちな話、というのが率直な感想。 描写は美しく、話の流れもおかしな点はない。 ドラマの映像が目に浮かぶような、きっと「うまい」と言うべき小説なのだけれど、印象に残らないのが残念。
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