精講 漢文 の商品レビュー
私は、漢文と訳文などの部分は一切飛ばして、歴史や思想の解説を読んだ。 現代でいえば、講義系参考書に分類されるべき本であり、非常にわかりやすい。 これまでいろいろと漢文関連の本は読んできたはずだが、呉音と漢音の解説は本書で初めて目にした。 文系で世界史、日本史を使う受験生は、私と同...
私は、漢文と訳文などの部分は一切飛ばして、歴史や思想の解説を読んだ。 現代でいえば、講義系参考書に分類されるべき本であり、非常にわかりやすい。 これまでいろいろと漢文関連の本は読んできたはずだが、呉音と漢音の解説は本書で初めて目にした。 文系で世界史、日本史を使う受験生は、私と同様のやり方で本書をざっとで良いから読むことをお勧めする。得るところ大だと思う。
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苅部 直(政治学者・東京大教授)の2018年の3冊。 漢文の読み方にとどまらず、中国文学史・思想史の便利な概説書にもなっている。
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第1章 漢文入門 第2章 歴史 第3章 詩文 第4章 小説 第5章 思想 第6章 日本の漢文学 著者:前野直彬(1920-1998、東京、中国文学)
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面白かった。構成は大きく言って、漢文と解説の二本立てである。解説は明晰で分かりやすいから、漢文学の理解が進むけれども、知識の披瀝に過ぎない面があり、ずっと読んでいると退屈する。その点、漢文の方は才気煥発な名文だから、読んでいて愉快である。しかも、漢文は中国の文化の華を集めており、...
面白かった。構成は大きく言って、漢文と解説の二本立てである。解説は明晰で分かりやすいから、漢文学の理解が進むけれども、知識の披瀝に過ぎない面があり、ずっと読んでいると退屈する。その点、漢文の方は才気煥発な名文だから、読んでいて愉快である。しかも、漢文は中国の文化の華を集めており、非常に楽しい。ただ、ここまで広範にカバーしてあると、私の方でも受けつけない内容があり、老子や韓非子はそれに当たる。文学は古文や唐詩が好きだし、歴史は紀伝体が好きである。思想はやはり儒教で、兵法も好きである。逆に言えば、四六駢儷文や古詩は馴染みがない。それにしても、これだけ網羅的なのは著者の力量に脱帽である。
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