晴れた日は鴨を撃ちに の商品レビュー

北尾トロ(著者),日高トモキチ

2018/10/12

少し前にNHK「ノーナレ」で、「ぼくは猟師になった」の千松さんの暮らしが取り上げられていた。千松さんはワナ猟専門で、ワナにかかった猪を棒でたたきのめし、ナイフで心臓を突いてとどめを刺すところまできっちり映し出されていた。捕った猪を引きずっている時に崖から転落し骨折するのだが、千松さんはボルトを埋め込む手術をしないと決める。ワナから逃げ出す際に足を失った三本足の猪が、山で生きぬいている姿を見てきたから、と。

いや、だからどうっていうんじゃないんだけど、やっぱりこういうのが「動物との知恵比べ」なんじゃないかと思う。動物は銃を持ってないわけだから。

というようなことを考えてしまって、前の二作ほどには無邪気に楽しめなかったのだった。