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贖い(下) の商品レビュー

4.1

19件のお客様レビュー

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2023/09/25

難航する3つの事件が大きく動き出す。 それぞれを担当する刑事たちは、それぞれに警察の中で微妙な位置に立たされている者が多く見られる。 それらもまた、この話の味というか、魅力になっていると思う。 事件の真相は悲しいものだったが、そこへ至る過程には様々な思いが過った。 2023.9...

難航する3つの事件が大きく動き出す。 それぞれを担当する刑事たちは、それぞれに警察の中で微妙な位置に立たされている者が多く見られる。 それらもまた、この話の味というか、魅力になっていると思う。 事件の真相は悲しいものだったが、そこへ至る過程には様々な思いが過った。 2023.9.25

Posted byブクログ

2023/05/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

親友だと信じていたのに、いじめられたら、その人から死んでくれ、と言われたら… 3つの殺人事件は、星野の地道で粘り強い捜査で、かすかな繋がりを見つけ、それを手繰っていくことで、稲葉秋雄に行きつく。稲葉は、誰に聞いても評判のいい人間。 実は20年前に事件で亡くしていた息子は自殺だった。 いじめによる自殺。 その加害者達は、同い年。加害者たちが謝罪することもなかった為、20年計画で殺人事件を練っていた。 加害者たちの子が、事件で殺められる。 その加害者たちは稲葉の息子の名前を聞いても、何も思い出さない。自分たちがいじめ、自殺に追いやった本人なのに。 加害者は覚えていないだろう。 自分の経験からも、そう思う。 でも、自分より、子がそうされた時の相手を、忘れることは絶対にない。そして、子がされたことのほうが、憎しみが湧く。 だから、同じような目にあわせてやりたい、という発想は共感できる。子どもは関係ない、とのレビューもたくさん読んだ。残念ながら、私はそう思うことはできなかった。 自業自得。 この本で、星野は刑事をしているが、前は警視庁の特殊犯罪捜査の交渉人だったらしい。前作の『誘拐』を読みたい。

Posted byブクログ

2023/03/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

復讐だからって人を殺していいという訳では無いけど、復讐をする側の気持ちがわかる 何の罪もない子どもが3人も殺されたのは悲しいけど、親の因果が子に報う いじめた側が誠意を持って謝罪していれば起こらなかった殺人 父親のせいで殺された3人の子どもと、信じていた親友に裏切られて自殺に追い込まれた子どもが可哀想でならない ゲームの中の言葉の引用ですが、 「……ただこれだけは覚えておいて。 あなたが罪を犯したとき、その責任を取るのが、あなただとは限らないということ。 思いがけないことで、あなたの犯した罪を償わされることもあるのよ。 それは、その時に悔やんでも遅いから。」

Posted byブクログ

2022/09/18

やはり辛く悲しい結末だった。。 三人の子供に罪はないけど稲葉さんの最後の思いは遂げさせてあげたいと思ってしまう。 いつの間にか自分も三友の同僚やお蕎麦屋さんやジュースバーの店員さんと同じ気持ちに。 星野さんについてはちょっと都合良すぎるなと思うところが多々あり展開が強引な気もした...

やはり辛く悲しい結末だった。。 三人の子供に罪はないけど稲葉さんの最後の思いは遂げさせてあげたいと思ってしまう。 いつの間にか自分も三友の同僚やお蕎麦屋さんやジュースバーの店員さんと同じ気持ちに。 星野さんについてはちょっと都合良すぎるなと思うところが多々あり展開が強引な気もしたけど読みごたえ十分でした。 にしても五十嵐さんは本当に作風が幅広い!

Posted byブクログ

2021/12/16

下巻で一気にテンポアップし、最後まで疾風怒涛の展開。星野警部と彼との心理戦に思わず唸る。贖罪、復讐、執念、組織の論理等々が重厚に折り重なった読みごたえのある一冊でした。自分が彼だったら、同じように意思を貫き通せるだろうか...。折り合いつけちゃうんだろうなぁ...。

Posted byブクログ

2021/08/11

星野さんがいつ上司に咎められるかハラハラした ながい時思いを貫き通すのはとても難しい 犯人は自分自身も許せなかったのではないか だからあえて修羅の道を選んだ気がする それでも!贖罪を願うのは罪を犯した人だけにしなければ 巻き込まれた人達が哀れ

Posted byブクログ

2021/04/22

罪のない子どもの命が犠牲になる話はツラいな。 犯人が早くからわかってるのに最後まで飽きさせない展開に夢中になって読んだ。 犯人に同情はせんけど、生きて贖うべき。と私も思う。

Posted byブクログ

2020/11/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

20年という歳月について考えてみる。 その長さと重さについて考えてみた。 稲葉さんの息子さんが自殺してから、その原因となった3人にある復讐をしようと決め、機会をうかがっていた20年。 例えば、今わたしの前にいる人の人生の中から無造作に取り上げた20年という時の流れは、いったいどんな形と色をしているんだろう。 犯人もその動機もすべて分かってからも、ラストまで気が抜けなかった。 稲葉さんの苦しみと彼ら3人に対する怒りと憎しみの深さが恐ろしかった。稲葉さんは息子を救うことができなかった自分もずっと許すことができず、自分をも憎み続けてきたんだろうと思う。 心理的に残酷極まりない練りに練った復讐のための計画も、そのための下準備も、未来に自分が犯すであろう犯罪によって傷つく人たちへの贖いの積み重ねも、そのすべてが悲しい。 事件自体はとても辛いものだったが、それぞれの刑事がいい味を出していたので読んでいて本当に楽しかった。現実にもこういう刑事がいて、正義のために、そしてわたしたちの平和のために、こうしている今も頑張ってくれているのかもしれない。 きっとそうだと思う。

Posted byブクログ

2020/09/27

途中で事件の背景についてはおおよその検討がついたけれど、最後まで緊張感を保つことができる凄い作品でした。 キツイ内容でしたが、稲葉のストイックさと星野警部のひたむきさに救われた感じです。

Posted byブクログ

2020/08/08

面白かった! 「贖い」は「あがない」と読みます タイトル通りの物語です 下巻では、いよいよ3つの事件が結びついていきます。 しかし、連携捜査の壁。そんな中で現場の刑事たちの執念と連携が熱い。 さらに、坪川の苦悩、星野の過去も明らかに 稲葉はどうかかわっているのか? そして、...

面白かった! 「贖い」は「あがない」と読みます タイトル通りの物語です 下巻では、いよいよ3つの事件が結びついていきます。 しかし、連携捜査の壁。そんな中で現場の刑事たちの執念と連携が熱い。 さらに、坪川の苦悩、星野の過去も明らかに 稲葉はどうかかわっているのか? そして、一気に真相が明らかになっていきます。 今までの捜査の伏線も回収されてすっきり。 なぜ、子供達が殺されたのか? どんな関係・関連があるのか? そこには、過去の哀しい物語が.. 犯人の深い思いと執念、そして復讐心 犯人の想いにも共感してしまいます。 一方で、それを追う刑事たちの熱い想いにも。 さらに、最後の最後に「贖う」ということ とても重い物語でした。 これは、とってもお勧め

Posted byブクログ