戦慄の記録インパール の商品レビュー
インパール作戦に関するNHKのドキュメント番組を書籍化したもの。 『失敗の本質』をはじめ、さまざまな書籍等で日本軍の失敗として何度も取り上げられてきたインパール作戦。 自分が勤め先で中堅社員になり、組織論に興味を持つようになった今読むと、いろいろな発見がある。 失点が出世・...
インパール作戦に関するNHKのドキュメント番組を書籍化したもの。 『失敗の本質』をはじめ、さまざまな書籍等で日本軍の失敗として何度も取り上げられてきたインパール作戦。 自分が勤め先で中堅社員になり、組織論に興味を持つようになった今読むと、いろいろな発見がある。 失点が出世・昇進に大きな失点となる官僚型組織では、成果や結果の当否より、個人や組織を守るためミスをミスと認めないことや責任を負い被らないことの方が重んじられてしまう。 自分から撤退を進言したり命じたりすることは避けられ、上司も部下も互いに撤退を匂わすだけに止まり、忖度が足りなかった結果、当初の作戦は成功の見込みがなくとも実行に移される。 自分を振り返ってみて、組織の中で官僚的な動きをしてないかと考えてみると、自分のセクションが責任を負わない範囲で仕事にあたっているような気がして、こりゃいかんぞと思い直した。 日本人は、組織全体より自分の属するセクションの利害を基準に動いてしまいがちなのではないか。 大より小の論理に操られてしまわぬよう、自分自身を見直そうと思うし、組織がそうなってないか、見つめ直そうと思う。、
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1950年の映画「聞けわだつみの声」を見る前に読む 一方的に断罪したり賞賛できない事情があれこれ分かる 軍上層部の「空気」というか馴れ合い、慎重=臆病という見方 英側から見たインパール作戦への評価(ディマプールへの追撃は可能か)などなど 末端の兵隊が悪戦苦闘する中、芸者と酒を飲みながら戦場報告を聞いていた(116ページ) 戦闘司令部の朝は牟田口司令官の戦勝祈願の祝詞で始まる(118ページ) もう少し関連本を読むつもり
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ロジックでなく、人情で作戦決定された。 作戦貫徹が部隊の使命で、撤退する選択肢を持っていなかった。 牟田口の戦局を打開するための奇策にみんなが根拠なく乗った。 齋藤博圀さんの最後の発言が非常に印象的。
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上層部へ過度な忖度をし自らの首を絞めていく現場、一方現場を軽視し十分な補給が無くとも気合いでどうにかしようとする上層部の感情論、意思決定や責任の所在が曖昧で、なあなあのまま取り返しのつかない状態になっても尚適切な判断が出来ない。盛大に失敗しても実態も責任も有耶無耶に処理され、次へ...
上層部へ過度な忖度をし自らの首を絞めていく現場、一方現場を軽視し十分な補給が無くとも気合いでどうにかしようとする上層部の感情論、意思決定や責任の所在が曖昧で、なあなあのまま取り返しのつかない状態になっても尚適切な判断が出来ない。盛大に失敗しても実態も責任も有耶無耶に処理され、次へ活かされることもない。 今読むからこそ、この体質が戦後70年以上経っても日本に根深く張り付いていることがよく分かる気がする。
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太平洋戦争に限らず、日本人は兵站の重要性をあまり認識できないまま今に至っているような気がする(中には重要視していた人もいるが)。 また特に太平洋戦争時には人情論、精神論で突き進んでしまっていた傾向が強かったと思っているが、それを再認識させられた。翻っていまはどうか?ビジネスの世界...
太平洋戦争に限らず、日本人は兵站の重要性をあまり認識できないまま今に至っているような気がする(中には重要視していた人もいるが)。 また特に太平洋戦争時には人情論、精神論で突き進んでしまっていた傾向が強かったと思っているが、それを再認識させられた。翻っていまはどうか?ビジネスの世界で、人情論、精神論でプロジェクトを進めてしまってはいないか?この人だからとか、やる気があるからとかってなっているのは変わっていないのではないか。歴史に学ぶとはそういうことなのだと思う。
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NHKのドキュメンタリーの内容をまとめた本。新たな証言も含めて紹介する。 知識や想像力は豊かだが現場を知らない司令官と、知識も無く戦争の現場しか知らない兵士たち。軍隊のこの図式は、日本に限らず同じかもしれないが、インパール作戦はそのギャップが大きかったと思う。この地で犠牲になった...
NHKのドキュメンタリーの内容をまとめた本。新たな証言も含めて紹介する。 知識や想像力は豊かだが現場を知らない司令官と、知識も無く戦争の現場しか知らない兵士たち。軍隊のこの図式は、日本に限らず同じかもしれないが、インパール作戦はそのギャップが大きかったと思う。この地で犠牲になった兵士達の事を思うと苦しい気分になった。番組で取り上げた少尉の手記は特に印象に残った。 彼らの犠牲のお陰で今日の日本があることを忘れてはいけない。 因みに、NHKで世界の街角を歩いて廻る番組がある。毎週それを見て、自分は旅行に行かなくても世界中の街を知っていると豪語する知人がいる。今でも想像力豊かで自信たっぷりの人達は存在する。
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「わたし定時で帰ります」で上司、顧客との駆け引きの参考に主人公の親が持ち出してきたネタ。 論理破綻している命令を無理と分かって実行しなければならない定め。 やるも地獄やらぬも地獄、どちらも地獄。 さて、あなたならどうする??と迫られてる感じだ。 考えさせられるなぁ。。。
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幹部の間での不明瞭な意思決定や忖度、条理など、旧日本軍の最悪な組織構造によって、最前線の九万人の兵士の命がもてあそばれ、白骨の山や道を作り上げるに至った過程が解き明かされている。
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無謀とか失策などという言葉ではあまりに軽い。権力を持つ一握りの人間の無責任が夥しい市井の人を無残に殺した記録。日本、世界の政治状況を見渡すと、同じ道行きになりそうで怖い。時代の必読書。
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2018年9月読了。 この番組で初めて牟田口中将の孫にあたられる照恭氏の存在を知った。 番組内容に対しては「大いに不満が残るものだった」とのこと。 死者三万人を超える軍事作戦が一人の軍人の意思(あるいは狂気)のみに責任を負わせることはできないと思う。 軍司令官が「インパールを落さ...
2018年9月読了。 この番組で初めて牟田口中将の孫にあたられる照恭氏の存在を知った。 番組内容に対しては「大いに不満が残るものだった」とのこと。 死者三万人を超える軍事作戦が一人の軍人の意思(あるいは狂気)のみに責任を負わせることはできないと思う。 軍司令官が「インパールを落させ賜え」の神がかり(118ページ)、組織のトップは得てして最後は頼るものがなくて神仏にすがる傾向がありと聞いたことがあるが、この軍司令官の様子を見た部下は嘸かし不安だったと思う。 「抗命」の佐藤中将の戦後についても記述あり、戦没遺族を弔問して回ったこと、最期は身の回りを整理して残ったものは僅かに戦没者名簿一冊のみだったこと、非常に淋しい感じがした。 第十五軍司令部の齋藤博圀少尉が残した日誌は是非出版して欲しい。齋藤元少尉は2017年11月26日に亡くなられたとの由。合掌。
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