ガール・イン・ザ・ダーク の商品レビュー
「少女のためのゴシック文学館」ああ、中高生の頃はまったなぁ、こういうの…では終わりません‼️今読んでも十分面白いのはクオリティが高いからでしょう。川端康成に小川洋子、新旧取り混ぜた感じがまた面白かったです
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現なの少女ただ居て恐ろしき (中村苑子『水妖詞館』) 高原英理さんの著作は私をゴシックな世界に拐かしてくれた聖典みたいなものなので、今回のアンソロジーも信頼できます。同系統のゴシックアンソロジー、『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』は個人的には大当たりでした。そちらに比べると...
現なの少女ただ居て恐ろしき (中村苑子『水妖詞館』) 高原英理さんの著作は私をゴシックな世界に拐かしてくれた聖典みたいなものなので、今回のアンソロジーも信頼できます。同系統のゴシックアンソロジー、『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』は個人的には大当たりでした。そちらに比べると今回のアンソロジーはポップなお話が多かったかな? でも、「可憐にして野蛮、耽美で残酷」な情緒はどの作品にもひっそりと、時には苛烈に含まれて大満足でございました。 やっぱり『獣』や『夜の姉妹団』が圧倒的に面白いなぁ。乱歩の『魔法人形』も、「そこで終わらせるのかぁ」と納得してしまう。『モイラの裔』や『水妖詞館』等々のゴスな短歌はずっと読みたくてもなかなか手に入れることが出来なかったゆえ、すごくありがたかったです(笑)。 現実を厭う「少女」になりたい時、抗い難く美しい最期を求める時、私は再びこの本を繙くでしょう。きっと。
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サイゴノ空『わけのわからない世界で生きていかなくちゃならなくさせて/あとで埋め合わせるように世話をしてくれました』
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少女とゴシックを題材にした作品を集めた本書。集められた作品は多岐にわたり読んでいて飽きなかった。出てくる少女たちは可憐で、野蛮で残酷でなのに美しく……。存在感があるのに、朧気で儚い。そんな矛盾を孕んだ世界にドキドキする。 「暗黒女子」読了以来、少し遠ざかっていたジャンルの作品。久...
少女とゴシックを題材にした作品を集めた本書。集められた作品は多岐にわたり読んでいて飽きなかった。出てくる少女たちは可憐で、野蛮で残酷でなのに美しく……。存在感があるのに、朧気で儚い。そんな矛盾を孕んだ世界にドキドキする。 「暗黒女子」読了以来、少し遠ざかっていたジャンルの作品。久しぶりに読むと、やはりこの世界観はいい。耽美で少し背徳的。 何人か私好みの作者さんがいたので今後続けて何作か読んでみたい。
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モーリーン・F・マクヒューの「獣」は父娘が異形の獣に出会うってのが、何かよからぬものの暗喩ぽくて・・・うん・・・。 立原えりか先生の「トゲのある花束」好きです。こういう毒草園の女主人とお近づきになりたい。 川口晴美先生の「サイゴノ空」タイトル通り、少女の最期の空は。 皆川博子先生...
モーリーン・F・マクヒューの「獣」は父娘が異形の獣に出会うってのが、何かよからぬものの暗喩ぽくて・・・うん・・・。 立原えりか先生の「トゲのある花束」好きです。こういう毒草園の女主人とお近づきになりたい。 川口晴美先生の「サイゴノ空」タイトル通り、少女の最期の空は。 皆川博子先生の「想ひ出すなよ」再読。こじらせ文学少女の闇。 保富康午の「ふしぎなマリー」大きな古時計の訳詞の方ですよね??これは聞いたことないな~~でもまどマギイメージはなんか分かる。 江戸川乱歩の「魔法人形」の冒頭部の良さ、分かる・・・。乱歩はこういう読者を誘い込む手法が上手い。 佐川ちかの「緑の焔」ここは誰?あなたは何?わたしはどこ? ここでも川端の「不死」発見。やっぱりみんなこれ好きなんだな・・・分かるよ・・・。オタクはみんな川端のこの空気感が好き・・・。 夢野久作の「青ネクタイ」狂人の独白・・・哄笑・・・これぞ夢Qワールド・・・。 『うたう百物語』も再読。いいよね~~これも。 スティーブン・ミルハウザーの「夜の姉妹団」海外にもこういう・・・学生の年頃の女の子の・・・みたいな文化あるんだな・・・。 深沢レナ先生の「枯れ野原」追いかけてくるものは、果たして。 小川洋子先生の「美少女コンテスト」久々に小川先生作品読んだな~~そうそう、こういう絶妙なブラックさだったな・・・。 松野志保先生の「モイラの裔」(抄)う~~んゴスい。短歌でこれはすげえな。 松田青子先生の「ひなちゃん」エッ好き・・・。ほのぼの甘々イチャラブ幽霊×社会人百合。 最果タヒ先生の「夢やうつつ」これも再読。冒頭の台詞がやっぱり刺さるな。 編者の表題作はゴシックていうかダーク。 シルヴィア・プラスの「嵐が丘」ゴスゴスのゴス。 二階堂奥歯の「八本脚の蝶」やっぱり1冊まるまる読みたいな~~!! 田辺青蛙先生の「血錆」三原ミツカズ先生作画で読みたさある。好きです。 ここでも西條八十の「トミノの地獄」が。やっぱみんなコレ好きなのね・・・分かるよ・・・。 谷崎由依先生の「満ちる部屋」成熟した女なのか、大人びた少女か。 中村苑子の「水妖詞館」(抄)ホラーってか怪談ぽい短歌。 藤野可織先生の「ファイナルガール」アレッ面白いな・・・。もしかしたら藤野先生作品で一番好きかもしれん。
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※このレビューにはネタバレを含みます
この編者のゴシック観と私のそれはズレているようで、いつもどうもしっくりこない。これも、あまりしっくりこなかったかなあ。まえがきも、なんか言い訳多くてうるさいわーと感じてしまう。 『おばちゃんたちのいるところ』で既読の松田青子『ひなちゃん』がやはり破格のデキ。 松野志保、藤野可織もよかった。 私にとっての少女ゴシックとは、つまるところ『白い家の少女』なんです。。。
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少女に纏わるアンソロジー24編。 そこはかとなく慣れ親しんだ感覚が漂う。 「少女」と「女の子」の違いにある種の残酷さにふと、薄笑いを浮かべてしまう。
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ふと、これが少年だったら、ここまで死の匂いがしたかなと思いました。 少女には常に死がつきまとう。 少女は人間とは違う別の生き物、とはよく言ったもので、どの作家も、少女に対しては酷く嗜虐的になるのが興味深かったです。 愛でるというより、じわじわ殺す。殺される。それでも凛と無惨...
ふと、これが少年だったら、ここまで死の匂いがしたかなと思いました。 少女には常に死がつきまとう。 少女は人間とは違う別の生き物、とはよく言ったもので、どの作家も、少女に対しては酷く嗜虐的になるのが興味深かったです。 愛でるというより、じわじわ殺す。殺される。それでも凛と無惨に血まみれに笑っている。 少女とは、人類の無意識下の犠牲者、供物の象徴なのかもしれません。
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『少女』をテーマにしたゴシック文学のアンソロジー。 ついこの間買ったちくま文庫の『月の文学館』『星の文学館』もそうだったが、最近のアンソロジーは短編だけでなく詩や短歌なども収録されているようで吃驚する。西条八十が入ってるとは思わなかった……。
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