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生命に学ぶ建築 の商品レビュー

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2022/06/01

動的平衡、相互作用、成長、再生という生命の機能を建築に投影して紹介するもの。 生命システム(外部の系との間で物質/エネルギー/情報の交換があるもの)であれば、エントロピーは減少しうる、逆に言えばそうではない場合、孤立系の場合はエントロピーは増大する、という考えに立っている。ただ...

動的平衡、相互作用、成長、再生という生命の機能を建築に投影して紹介するもの。 生命システム(外部の系との間で物質/エネルギー/情報の交換があるもの)であれば、エントロピーは減少しうる、逆に言えばそうではない場合、孤立系の場合はエントロピーは増大する、という考えに立っている。ただ、動的平衡などはまさに生物を構成する物質が総入れ替わりしつつも、同じ生命として存在する妙味を示す言葉であり、それは建築にはないだろう、と思ったら伊勢神宮の式年遷宮が出てきて、少しなるほど。しかしストックホルム市立図書館などは建築というより運用の動的平衡であり、こじつけ感が拭いきれない。 聴竹居が相互作用、Airbndが再生、など、やはり生物のそれとは違うよな、と思いつつも、冒頭にあげた「開放系の生命システムこそがエントロピーを減少させうる」ということは、励みになるので、一読の価値あり、では。

Posted byブクログ