変身綺譚集成 谷崎潤一郎怪異小品集 の商品レビュー

谷崎潤一郎(著者),東雅夫(編者)

2024/05/28

谷崎潤一郎は大好きな作家の1人。ほとんど読んだつもりだったが、こんな小品集があったのは知らなかった。内容は私の知っている谷崎とは全く違う印象を受けた。谷崎の作品の底流にある女性美を感じ取れなかった。登場する女性たちの妖しい美しさはあったものの、男が崇拝するような艶美さは感じられなかった。私自身が谷崎のイメージを決めつけているのかもしれない。美しさの中の残酷さや脆さをもっと感じたかった。それでも「鶴れい」という作品は面白かった。

2020/07/01

癖のある趣味の短編が多く並ぶ作品集。ともすれば忌避してしまいそうなものでも余計な表現がなく、誤読することない明快な表現はさすが。
平易に見えてしまうのは洗練を極めたためか。

浅草の異空間表現であるとか、これまた癖のある登場人物であるとか、「谷崎さん、オスキデスネー」な趣味であるとか。必ずしも人間が变化する話ばかりでなく、エッセイと思われるものも多く収録されている。

特別ワクワクするわけではないけれど、ふむふむはできる1冊。

2018/09/28

半分くらい既読作品だったけど、やっぱり谷崎作品は文が美しくて目福でありました。
とりあえず図書館で借りて読んだけど、買おうかな。

2018/07/16

平凡社ライブラリーから毎年夏に刊行される怪談シリーズの最新刊。
エッセイや翻訳も収録されていてバリエーション豊か。変身というテーマも谷崎潤一郎らしい。
本編とはあまり関係が無いが、ここのところの東雅夫の解説は、必ずといっていいほど『文豪ストレイドッグス』が取り上げられているなw　人気あるのは知ってるけど、そんなに面白いんかいな？？