地に滾る の商品レビュー
ちにたぎる。あさのあつこさんの天地人シリーズ第2巻。 第1巻『天を灼く』は武家の少年3人の成長物語の様相で始まり、藤沢周平の『蝉しぐれ』かと思ったのですが、途中からは同じく周平さんの『用心棒シリーズ』風になって来ました。そうしたらこの第2巻では主人公が本当に脱藩し、江戸で用心棒に...
ちにたぎる。あさのあつこさんの天地人シリーズ第2巻。 第1巻『天を灼く』は武家の少年3人の成長物語の様相で始まり、藤沢周平の『蝉しぐれ』かと思ったのですが、途中からは同じく周平さんの『用心棒シリーズ』風になって来ました。そうしたらこの第2巻では主人公が本当に脱藩し、江戸で用心棒になってしまいました。 主要登場人物も主人公の伊吹藤士郎と、母親違いの兄・柘植左京に絞り込まれます。表の藤士郎と裏の左京の二人の絡みで進む物語は、あさのさんらしく鋭くなったとも言えますが、第1巻で見られた程良い遊びが無くなった様な気がします。 主人公が巻き込まれた藩の内部抗争を中心に、浪人の仇討ち、武士を捨て商人になった男などのサブストーリーが錯綜します。ただ色々放り込み過ぎたが為に、やや尻切れトンボ感がありますし、側用人襲撃事件のように(あまりに非道なやり方に)後味の悪さも感じます。とはいえ、全体としては良く出来た話でしょう。 さて、第3巻はどう来ますかね。
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天地人シリーズ第二弾。藤士郎の江戸での活躍を中心に描かれている。 江戸時代のお話なのもあり、人が死ぬ描写もあり中々辛い気持ちになる。果たして政は刷新されるのか…
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2019.05.21.読了 あさのあつこさんの時代小説好き。 もしかしてこれは続き物だったのかな。 この前のおなしがあるのかな
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天羽藩上士の子 伊吹十四郎と異母兄の柘植左京が、藩政の刷新の為に、自分自身が、囮になって、藩を脱藩することから、始まるのだが、、、、 最後まで読んで、後ろのページを見たら「天を妬く」が、最初の部分を描いている本だと知った。 父の切腹に、自分自身の手で介錯をしなくてはいけなかっ...
天羽藩上士の子 伊吹十四郎と異母兄の柘植左京が、藩政の刷新の為に、自分自身が、囮になって、藩を脱藩することから、始まるのだが、、、、 最後まで読んで、後ろのページを見たら「天を妬く」が、最初の部分を描いている本だと知った。 父の切腹に、自分自身の手で介錯をしなくてはいけなかった事、そして、無二の親友を、自分の刃で、絶たなければいけない非業の念を抱きながら、天羽からでて、江戸住まいをするのだが、、、兄の左京とも合流して、信念を貫く策を練る。 あさのあつこ氏の上手な執筆で、腹違いの兄弟のやり取りが、絶妙で、ついつい、本にのめり込んでしまった。 これは、最初の「天を妬く」も読まないといけないかも、、、それとも、この続編が出るのかも、、、、
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江戸編は十四郎のこころの成長が見られ、左京との関係も深まり二人のキャラも正反対でハラハラしながらも、 この2人がどう藩の政ごとを変えて行くのか これから先も目が離せない。
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天羽藩を脱藩し,父の無念の望みを叶えるべく囮となって江戸を目指す.異母兄左京の助けも得て江戸での生活が始まる.長屋の人情も上手く書かれ,なんか都合よく江戸藩邸への道がつき紆余曲折あるものの,当初の目的は叶う.さくさくっと話が進んでしまうが,相変わらず会話のセンスが抜群で面白い.
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あさのあつこ 著「地に滾る(たぎる)」、2018.7発行、「天を灼く(やく)」の続編です。政争の犠牲となり切腹した父を介錯した伊吹藤士郎と腹違いの兄、柘植左京は天羽藩を後にして江戸に。天羽藩も江戸も同じ、権力を握らんとする者の欲と策謀が渦巻いている。あさのあつこさん、読み応えのあ...
あさのあつこ 著「地に滾る(たぎる)」、2018.7発行、「天を灼く(やく)」の続編です。政争の犠牲となり切腹した父を介錯した伊吹藤士郎と腹違いの兄、柘植左京は天羽藩を後にして江戸に。天羽藩も江戸も同じ、権力を握らんとする者の欲と策謀が渦巻いている。あさのあつこさん、読み応えのある作品です。ただ、藤士郎を慕う長屋のお代(おだい)が仇討事件に巻き込まれ命を落としたのは可哀想でした。
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続いてた! 嬉しい。 前作は王道だったが、今回は全く先が読めない。 柘植が有能過ぎる。良い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『天を灼く』の続編。 天羽藩を脱藩し、藩政の行く末を江戸で見守ろうと黒松長屋で暮らし始める主人公・伊吹藤士郎と異母兄の柘植左京の江戸での暮らしが描かれている。自身の目的のために人を利用する、そんなやり方に憤りを感じ、そんな大人にならない道を選びたいと思っている、そのことを異母兄の柘植に甘いと言われるが、そのままの藤士郎でいて欲しい。
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初出 2017〜18「小説NON」 『天を灼く』の続編で、まだ続きそうなので”天羽藩シリーズ第2作”と呼んでおく。 前作で父が切腹を命ぜられて自分の手で介錯した藤士郎は、25石の捨て扶持を与えられて城下から所払いされ、母と姉を置いて、父から託された悪政の証拠を藩主に届けるため...
初出 2017〜18「小説NON」 『天を灼く』の続編で、まだ続きそうなので”天羽藩シリーズ第2作”と呼んでおく。 前作で父が切腹を命ぜられて自分の手で介錯した藤士郎は、25石の捨て扶持を与えられて城下から所払いされ、母と姉を置いて、父から託された悪政の証拠を藩主に届けるため、異母兄の柘植左京と江戸へ向かう。 江戸では人々の親切で衣食住と職を得て、藩の下屋敷に入り込んで側用人に会い、藩政改革のために天羽へ戻ることになる。 二人の剣の腕が凄かったり、いろんな事が都合が良く進むのは、いささか安直すぎる感じはするが、藤士郎のまっすぐな人間性は良く描かれている。ただ、そのまっすぐさはこの先危険を伴うことになるのだろう。 弥勒シリーズより、さらにおいちシリーズより主人公が若く青春もの路線なんだろうな。
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