マンザナの風にのせて の商品レビュー
当たり前なのだけれど、物事は多角的に捉えられるし、捉えなければいけない。 戦争には加害者も被害者もいて、見方によってそれは当然真逆で…とか考えていると混乱する。 国ごとに正義があってそれを無理やりにでも押し通そうとすると戦争になるんだと思う。 結論、戦争はいかなる...
当たり前なのだけれど、物事は多角的に捉えられるし、捉えなければいけない。 戦争には加害者も被害者もいて、見方によってそれは当然真逆で…とか考えていると混乱する。 国ごとに正義があってそれを無理やりにでも押し通そうとすると戦争になるんだと思う。 結論、戦争はいかなる理由があろうともすべきではない。 そんなことを考えながら読んだ。 本当にまだまだ知らない歴史がたくさんある…
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半年ほど前にマンザナ強制収容所を訪れた。迫害を受けたユダヤ人が考えたように、知識や教育がいかに重要であるか実感している。頭の中に入っていれば、スーツケースに入れる必要もない。 また、ビクトールフランクルが言っていたように、自分の境遇は変えられないが、それに対してどのように反応する...
半年ほど前にマンザナ強制収容所を訪れた。迫害を受けたユダヤ人が考えたように、知識や教育がいかに重要であるか実感している。頭の中に入っていれば、スーツケースに入れる必要もない。 また、ビクトールフランクルが言っていたように、自分の境遇は変えられないが、それに対してどのように反応するかは自分で決められる。その言葉の重さを実感している。
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第2次世界大戦中、アメリカでは日系人が強制収容所に収監されていたという事実。 日系アメリカ人2世であるマナミはある日、突然、現地の子どもたちと一緒に明日から勉強できなくなると聞いて混乱する。 両親たちも多くは語らず、一家は必要最小限の荷物をもって言われるがまま、移動させられる。...
第2次世界大戦中、アメリカでは日系人が強制収容所に収監されていたという事実。 日系アメリカ人2世であるマナミはある日、突然、現地の子どもたちと一緒に明日から勉強できなくなると聞いて混乱する。 両親たちも多くは語らず、一家は必要最小限の荷物をもって言われるがまま、移動させられる。マナミの大切な飼い犬のトモを隠し持っていこうとするも、途中でみつかり、その場に置いていかざるを得なくなり、マナミの心は壊れ、声が出なくなってしまうのだ。 砂漠地帯にある強制収容所で、日系人の色々な規制のある共同生活が始まる。 マナミはトモに会いたくて、トモへの手紙を毎日のように風に乗せて飛ばす。 児童書だが、とてもシリアスな内容で、面白かった!という感想はとても持てないのですが、こういう事実が戦時中のアメリカではあったのだ、というのを子どもたちは知ることは大切。 色々、考えさせられることがあるのだと思う。 事実、恥ずかしながら私自身も、あまりよく知らなかった。
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日系アメリカ人のマナミが家族と一緒に住みなれた土地を離れて強制収容所に入ることに。 あとがきによると、マナミが失った声と生きることの勇気を取り戻すまでの物語、とのことですが、文体のせいか、あまり心に響かなかった。
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1942年3月。祖父の代に米国のベインブリッジ島に移住し、その祖父と両親と愛犬トモと暮らすマナミは、学校で、他の日系人生徒たちとともに、今日で学校は終わりだと告げられる。4日後には強制退去させられるのだという。慌ただしく準備したものの、彼女は、牧師に預けることになっていたトモを、...
1942年3月。祖父の代に米国のベインブリッジ島に移住し、その祖父と両親と愛犬トモと暮らすマナミは、学校で、他の日系人生徒たちとともに、今日で学校は終わりだと告げられる。4日後には強制退去させられるのだという。慌ただしく準備したものの、彼女は、牧師に預けることになっていたトモを、思わず隠して連れて出てしまった。ところが、本土に着いたところで兵士に見つかり、トモは檻の中に。打ちひしがれるマナミたちが連れて行かれたところは、有刺鉄線で囲まれた黒い建物が砂漠の中に立つマンザナ強制収容所だった。あまりの悲しみに声を失ったマナミは、インディアナの大学に通う兄姉に「来てください」と手紙を書いたところ、ちゃんと出していないのに、兄がやってきた。彼女は、トモにも同じようにしたら、来てくれるのではないかと思い、手紙を風に乗せてトモのところまで運んでもらおうと考える。 戦争により、不当な扱いを受けた日系移民の苦しみを、少女マナミの視点から描く。 *******ここからはネタバレ******* マナミの年齢が見当たりませんが、文体や思考の内容から、小学校中学年から高学年ぐらいではないかと思えます。 ロンが逮捕され、移送される理由となった事件が今ひとつ理解不能です。マナミの視点から描かれているためかも知れませんが、あとがきででもちゃんと解説してほしかったです。 マンザナに来る途中には、嫌だと言えずにトモを失ったマナミが、出るときにはシールを失わないために嫌だと言ったらすんなり通ったというのは、アメリカチックだなと感じながらも安易に感じてもしまいました。 強制収容所の不当な扱いを描きたかったのか?別離の悲しみを描きたかったのか?マナミの視点はいつもトモにあったようです。 文章が短く、詩的?なため、やや読みにくい印象を受けます。 歴史理解も必要なので、高学年以上が良いでしょう。 ********** ここからは、ひとりごと 私が中学生以上向けの児童書を読んでいるのは、市のこども図書館が発行する選書本に掲載する本を選ぶためなので、どうしても普段から「選ぶ」視点で読んでしまいがちなのです。その上、実はここのところ、読む本読む本頭に入ってこなくて、普段以上に辛口の批評をしているのではないかと感じています。 一緒に活動している友人から「今は現実世界のほうがぶっ飛んでいるから」って言われて、あー、それで物語がどれも印象薄く感じてしまうのかー、と妙に納得しました。 とはいえ、先日ひさしぶりに手に取りましたが、例えば福音館の「西遊記」なんてのは、今読んでもパンチの効いたおもしろいお話なんですよね。 心身ともに閉塞感一杯のこんなときこそ、心を開放してくれる物語を渇望してしまうのです。
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戦時中を生きた全ての人、一人一人に、現代を生きる私たちでは想像できないような悲しい過去があるのではないかと思う。この本を通して、そんな時代を懸命に生きた人たちの心の声を伝え、そんな社会に二度としないと強い志をもつ若者たちを増やしてほしいなと思う。
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[学校] 2019年度の読書感想文コンクールの高学年用課題図書。 実は読書感想文の本は割と早く発表される。今年も一度本をチェックした覚えはあるんだけれど、、、早すぎてまだ発表されていなかったんだっけ?バタバタしていたらあっという間にこんな時期になって出遅れてしまい、図書館で借...
[学校] 2019年度の読書感想文コンクールの高学年用課題図書。 実は読書感想文の本は割と早く発表される。今年も一度本をチェックした覚えはあるんだけれど、、、早すぎてまだ発表されていなかったんだっけ?バタバタしていたらあっという間にこんな時期になって出遅れてしまい、図書館で借りるのは無理そうになってしまった(でも不思議!近隣三区&その周辺のがなかったという意味で、新宿区とか世田谷区とかは、まだ多少借りられる空きがあった!覚えておこう)ので、今年は学校の図書室の本を読むことに。
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2019年高学年課題図書。1942年真珠湾攻撃により、アメリカに移住していた日系アメリカ人さえも強制収容所に行かされる。ドイツのそれ、程は過酷でないとはいえ、訳もわからずいろいろ取り上げられた子供達はなお辛かっただろう。訳者さんの解説がわかりやすいので、感想文の手助けになると思う...
2019年高学年課題図書。1942年真珠湾攻撃により、アメリカに移住していた日系アメリカ人さえも強制収容所に行かされる。ドイツのそれ、程は過酷でないとはいえ、訳もわからずいろいろ取り上げられた子供達はなお辛かっただろう。訳者さんの解説がわかりやすいので、感想文の手助けになると思う。
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