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処女崇拝の系譜 の商品レビュー

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2024/03/24

・本書は、一義的には第三のカテゴリーに属する研究として位置づけられるが、同時に第一の分野とも接点を有する。コルバンのいう「夢の女」とは、美、慎ましさ、やさしさ、美徳、純潔をすべて具えた女であり、男たち、とりわけ青年たちが理想化し、時として天使のような容貌を付与してしまう女のことで...

・本書は、一義的には第三のカテゴリーに属する研究として位置づけられるが、同時に第一の分野とも接点を有する。コルバンのいう「夢の女」とは、美、慎ましさ、やさしさ、美徳、純潔をすべて具えた女であり、男たち、とりわけ青年たちが理想化し、時として天使のような容貌を付与してしまう女のことである。彼女にはしばしば男を寄せつけないような凛とした佇まいが漂い、その身体は男の欲望から隔離されているかのように守られている。聖母マリアがそうだったと言われるように、永遠の処女性を保持している女──それが「夢の女」ということになる。

Posted byブクログ