総務部長はトランスジェンダー の商品レビュー
生まれつきの生物学的な性と、自らのよりどころとする性の不一致。そうしたことに苦しむ人が少なからずいる、ということは昨今のLGBTに関する世の啓蒙というか、そんなところで頭ではわかっているのですが、「じゃあ実際そのような人はどんな人生を歩んでいるの」と具体的に知る機会は少なく、その...
生まれつきの生物学的な性と、自らのよりどころとする性の不一致。そうしたことに苦しむ人が少なからずいる、ということは昨今のLGBTに関する世の啓蒙というか、そんなところで頭ではわかっているのですが、「じゃあ実際そのような人はどんな人生を歩んでいるの」と具体的に知る機会は少なく、そのためにいい1冊となった。具体的な生々しい悩み、というのが伝わってきて、こうした社会的に少数派となる生き方を、単純に感覚的に拒否しないためにも、まずは当事者の生き方を知る、というのが大切だと思います。
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(たぶん)戸籍上は男性で家庭では父として夫として暮らし、通名で女性として総務部長として働いている著者の本。当事者がここまで赤裸々に語るというのはなんというか、すごい。 読んでいて「女装したい」、「女性として生きたい」というのもわかる。 けれど、本能的になんとなくの違和感がず...
(たぶん)戸籍上は男性で家庭では父として夫として暮らし、通名で女性として総務部長として働いている著者の本。当事者がここまで赤裸々に語るというのはなんというか、すごい。 読んでいて「女装したい」、「女性として生きたい」というのもわかる。 けれど、本能的になんとなくの違和感がずーっとあって、なんでだろうと思っていたら「夫として父として家族と共にありたい」というのに、どういうフットワークの軽さなんだろうか、というところ。 仕事が終わって女装友達のオフに行ったり、土日にやはりオフに行ったり、メイクの勉強をしたり……なんというか。あれ、その間の家庭のことは奥さん任せなの? 家族は?という気持ちになる。 けれども、その生き方を続けて、最初は冷戦状態であった夫婦間も、会話が取り戻せるほどになったというのは……その家庭のことは外からはわからないのだろうなぁ。もしかしたら家族のことは書かないで、と言われているのかもしれない。 生きたいように生きることは、どれだけ困難なのだろう。そして困難な中、あきらめないで生きることはすごい。 あと、こういった主張をすることで、なんかこう色々言われるのかもしれないけれど、自分に都合の良い見せ方をしていないところがすごい。男らしい。
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性同一性障害?トランスジェンダー?最近の様々な性のカテゴリーを表しているような本だった。家族の崩壊を防ぎながらも、自己の性認識と一致させるために努力をしている著者のようには、自分ならできないなと思った。
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LGBTQの本棚から 第69回「総務部長はトランスジェンダー」 総務部長が全社員にカミングアウトした話……実話を本にしたものです。 彼女の言うとおり、トランスジェンダー、は病気じゃない。 というより、本人が私はそうなんです、という通り、そーなんだぁ~、と受け入れればいいだけの話...
LGBTQの本棚から 第69回「総務部長はトランスジェンダー」 総務部長が全社員にカミングアウトした話……実話を本にしたものです。 彼女の言うとおり、トランスジェンダー、は病気じゃない。 というより、本人が私はそうなんです、という通り、そーなんだぁ~、と受け入れればいいだけの話で、もしホルモンバランスがひどく安定しなくてつらい、とかの症状があるならそれは病気、といってもいいと思うけど、そうでないなら、それが障害になるとしたら障害にしてるのはまわりの態度でしょう。 それは法律を作ることで守ることができる……法律ってのは守らないと罰せられるものだから……わけだけど、この会社の社長さん、偉い! なにもなかったように迎えてくれ、ってちゃんと根回ししてくれたんだから。 こういう会社もあるようになぢたんだな~、ですね。 http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/toyokeizai/life/toyokeizai-235894?page=1 2018年11月12日
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少し前に読んだ「男であれず女になれない」には、著者の(文字通り)身を切るような苦悩が綴られていたが、この著者にはそういう葛藤や絶望がほとんどない。それが一番印象的だった。 ふとしたきっかけで女装したらその魅力にはまり、どんどん突っ走っていって、ついには会社にも女性の格好で出勤し...
少し前に読んだ「男であれず女になれない」には、著者の(文字通り)身を切るような苦悩が綴られていたが、この著者にはそういう葛藤や絶望がほとんどない。それが一番印象的だった。 ふとしたきっかけで女装したらその魅力にはまり、どんどん突っ走っていって、ついには会社にも女性の格好で出勤し、ホルモン注射を打つようになる。願いはただただ「きれいになりたい」その一心。もちろんまったく苦しまないわけではないが(当然だ)、なんというか、それがとても現実的。どこで着替えるかとか、なかなか女性に見えないとか。アイデンティティの問題にはならないところが、これまで自分が読んだりしてきたものとは違うなあと思った。 いわゆる「女性らしさ」を無条件で肯定して、世間の目で見た「きれいな女の人」になろうとする姿勢には、まあ正直違和感たっぷりだけど、自分が心底欲するものを誤魔化さないという点は立派だ。ただ、その強さや自信は、やはり男性であるがゆえに養われたもののように思えるし、妻や子どものことをあまり気にかけていないように見えるのがどうしてもひっかかる。
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総務部長はトランスジェンダー 父として、女として。岡部鈴先生の著書。実話と聞いて驚きました。こんな管理職がいる職場はきっと素敵で先進的なはず。トランスジェンダーや性の多様性に対する理解が足りない人たちには是非読んでいほしい一冊です。
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リアルな実話である点が一番の評価だが、会社やコミュニティで認められていても、一番近い存在である家族からはNGというのが、心苦しい。また、それがリアルなのかもしれないけど…
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50歳手前の男性 綺麗になりたい 1ミリでも 上司に報告 会社でカミングアウト トランクルームで変身 奥様反対 息子には内緒
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実話だから本当にリアル。。 会社の同僚より、奥さんのほうが理解して もらうハードルが高いんだとか。 (もちろん、この人の場合、だけど) ただ、社会のさまざまな「当たり前」を 突き崩すパワーを感じた。
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著者は勤務先が同じ同僚である。男性だった時から、今も一緒に仕事もするが、彼女の私生活はあまり知らなかった。男性だった時、情シスにいた時に、P Cなどのことでお願いに行くと、他の人には「できません」とか無下に断られたりしていたが、著者は、面倒見がよく色々とよくやってくれた。今となっては、それは著者の女性的な部分(女性原理)かと思うが、当時はそんなこともわからなかった。本書では、トランスジェンダーとしての外見のこと、コンプレックスを書いているが、内面的には、今も、女性らしさが出ていると思う。
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