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地図を広げて の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2025/01/01

初・岩瀬成子読了。 いろんな人から岩瀬さんいいよと言われてたんだけど、なかなか手が伸びなかった。 児童書って日本人作家は読みづらい?なんかそんなとこがあった。 テーマ的には大人の都合で振り回される子どもたちが主人公。これからの時代増々そんな子どもが増えてくから、心に留めておいても...

初・岩瀬成子読了。 いろんな人から岩瀬さんいいよと言われてたんだけど、なかなか手が伸びなかった。 児童書って日本人作家は読みづらい?なんかそんなとこがあった。 テーマ的には大人の都合で振り回される子どもたちが主人公。これからの時代増々そんな子どもが増えてくから、心に留めておいてもいい一冊だと思う。

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2024/07/10

弟を連れて家を出て行った母が亡くなり、4年間の空白を埋めるように、主人公と父と弟との3人の生活がはじまった。 主人公の鈴は多感な中学生。何か行動することによって、少しずつ、周りの人の気持ちや弟のことを理解し始めるが、それは、自分の気持ちとも向き合うこと。日常生活の中で、母の死を受...

弟を連れて家を出て行った母が亡くなり、4年間の空白を埋めるように、主人公と父と弟との3人の生活がはじまった。 主人公の鈴は多感な中学生。何か行動することによって、少しずつ、周りの人の気持ちや弟のことを理解し始めるが、それは、自分の気持ちとも向き合うこと。日常生活の中で、母の死を受け止め、弟を受け入れて思いやっていく、そんな、小さな積み重ねの物語。 うーんと想像力を働かせて読んだ。

Posted byブクログ

2022/06/15

離婚、死別、兄弟との久々の同居。 子ども時代にこれだけの環境の変化があったら、順応するのが大変だと思うのだけど、家族それぞれが互いの様子を気遣いながら、少しずつ慣れていく。 物語全体が静かに最後まで進んでいく感じだった。

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2021/06/29

「おやこ」や「きょうだい」といった枠組みは、一緒に過ごすための理由にはなっても、関係の深さまでは保証してくれません。きょうだい間の空白を埋める日常の些細なやり取りに、幸せの形を見た気がしました。

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2019/06/15

両親の離婚で鈴は父親と、弟の圭は母親と暮らしていた。鈴が中学校に入学した年、母親が亡くなり、小学2年になった圭が又一緒に暮らすことになった。 新しい生活におとなしく過ごす圭。自身の過去の環境の変化の時の気持ちを思い出しつつ圭を思いやる鈴。 一度離ればなれになったとはいえ、家族とし...

両親の離婚で鈴は父親と、弟の圭は母親と暮らしていた。鈴が中学校に入学した年、母親が亡くなり、小学2年になった圭が又一緒に暮らすことになった。 新しい生活におとなしく過ごす圭。自身の過去の環境の変化の時の気持ちを思い出しつつ圭を思いやる鈴。 一度離ればなれになったとはいえ、家族としての思い出や気持ちを大切に、新しい家族を築き始める。 静かながら子どもから思春期に入る微妙な時期の心の変化をひっそりと、そして堅実に描く。

Posted byブクログ

2018/10/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

岩瀬さん、好きなんだけど、子どもの心を描くのが上手すぎて本によっては辛すぎて苦しくなることがあり、これもそうだったらどうしようと読みながら心配していたのだが、終わりはちょっとホッとできて良かった。 両親が離婚して、父と娘、母と息子(弟)で離れて暮らすが、母は若くして亡くなってしまい、弟は父と姉のところで暮らすことになる。母を亡くした上に友達も知り合いもいない土地で、4年ぶり(小学三年生にとっては人生の半分近く)に会った父と姉と暮らす少年が、ぎこちなく遠慮して敬語で話し、仕事のようにゲームしたりしてる姿が辛い。辛すぎる。 しかし姉だってまだ中一だ。母に会いたいと思いながら、何となく会えずにいるうち、母が亡くなる。思春期の女の子にとっては良くも悪くも大きな影響のある母が遠くにいったままいきなり消える、この喪失感。なのに弟を思いやって精一杯「家族」になれるようがんばる。苦しい。 何か困ったことや心配事があるとき、ベランダで祈るという行為がリアルで、こういうところは岩瀬さんにしか書けない。「ベランダでは、お母さんや圭のことはお祈りしなかった。それはまたべつのことだと思っていたから。二人が元気でいますように、というお祈りができるほど、心に余裕はできていなかった。二人のことは考えないようにしていた。(p77)」 「自分がほんとうに考えなきゃいけないことは、自分の外側と内側のあいだの溝にぜんぶこぼれ落ちてしまっているような気がした。みんなとげらげら笑っていると、内側がしぼんでいくような気がした。そして、そんなことを考えるわたしって変だよ、と思うと、溝はもっと広がる気がした。(p87)」 物語が進むにつれ、お母さんが人間としてどのような人だったのかがわかってきて、それを弟と共有できたとき初めて弟と家族になれた。良かった。巻子さんという女性がさばさばした裏のない人で、お父さんの恋人ではないという点も良かった。

Posted byブクログ