ブロックチェーン×エネルギービジネス の商品レビュー

江田健二(著者)

2021/02/24

ブロックチェーン技術を活用した、小口取引、スマートコントラクトによるエネルギービジネスの転換、プロシューマーのP2P取引を予見。

事例は豊富だがもう少し深掘りしてほしい。

・EVの集合住宅活用でのスマートコントラクト
・情報のやりとりから、実電気の取引、マイクログリッドまでの段階的活用

2019/04/24

ブロックチェーンを使ったスタートアップの情報が豊富でとても参考になった。
内容は平易でよみやすい。

◯壁
1. 規制: 個人間の電気の取引はまだできない
2. マイニングに大量の電力が必要という自己矛盾
3. 人が電気のことを考えるのは請求書を見る1分(/月)、ニーズがない。

◯ブロックチェーン活用スタートアップ
・sun exchange 南ア
PV出資社と電力利用者を繋ぐ、送金コスト減のためビットコイン

・M-payg デンマーク
前払いして1ヶ月電気使用、50ヶ月で所有へ。

・Qiwi 露
1.7億の契約、17万台以上のキオスクに端末配備、電子決済代行、旧ソ連、米、ヨルダンなど

・Engie Mine 英
ブロックチェーン活用の仮想通貨でエネルギー効率の高い行動に報酬を与える

☆再エネ普及に向けて
・NRGcoin 独
太陽光などの家庭発電余剰電力を1コインで売電、足りない時には1コインで買える。スマートコントラクトで自動的に配電会社に支払い、電気代が固定にできる。

☆P2P取引
・Lo3energy 米
地産地消

・Power ledger 豪
ICOで30億、豪州内、タイ、インド
連携する大手ユーティリティもあり

◯日本企業の取り組み
・SBエナジー
蓄電池を1000個ほどばらまいてVPP、相互監視と充放電の記録にブロックチェーンを活用

・楽天
環境価値市場の創出、日本政府による環境価値認定制度「J クレジット」にブロックチェーンを組み込み、環境価値、ネガワット取引に使用。

2018/12/29

電気の利用状況を利用者と提供者の取引記録としてブロックチェーン化するというアイディアがあるらしい。色々なケースが紹介されているのは良いけど、今読まないと情報が陳腐化するし、エネルギービジネスとブロックチェーンがなぜ親和性が高いのかという説明は、「分散型だから」というだけで少し説明不足感。あと、個人的にはあらかじめハイライトされているところは大して重要ではなく、他の文章が面白かったりしたので読みづらかった…。

2018/10/27

仕事で再生可能エネルギーに携わっているのですが、日本以外の進んだ再生可能エネルギー事情や今後進んでいくであろうIoT技術との融合について書かれております。日本では徐々に原発が再稼働されておりますが、他国とは違った道を歩んでいる感が否めません。やはり、蓄電池がポイントなのかな。。。

2018/06/26

事例紹介が多く、今の世界の情勢の理解にはとても良いと思った。キラーアプリケーションを日本で作るにはとんでもない努力が必要だと感じざるを得ない。それくらい他国のベンチャーは進んでいると感じた。
巻末にあるエナリスとデジタルグリッドへのインタビューにもっとページ数を割いても良かったのではと思う。