帰れぬ人びと の商品レビュー
3.0 鷺沢萠が文學界の新人賞を若干二十歳で受賞して数年後に亡くなったと聞いたからどんなに繊細で刹那的な文章を書くんだろうと楽しみにして読んだのにも関わらず、テーマも面白くなければ文体も確立されていないし堅実さが伝わってこない 別に家族のことって言うほど辛いことでもねーぞって思っ...
3.0 鷺沢萠が文學界の新人賞を若干二十歳で受賞して数年後に亡くなったと聞いたからどんなに繊細で刹那的な文章を書くんだろうと楽しみにして読んだのにも関わらず、テーマも面白くなければ文体も確立されていないし堅実さが伝わってこない 別に家族のことって言うほど辛いことでもねーぞって思ってしまう
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もっと早く著者の作品に触れたかった。でも、若い頃だったら斜に構えてしまったかもしれない。 どの短編も素晴らしい。繊細で瑞々しい描写の一方、冷静に見守るような視点がある。物語たち自体が誰かに書かれるのを待っていたかのような必然性を感じたが、それは著者の半生の投影によるものだったから...
もっと早く著者の作品に触れたかった。でも、若い頃だったら斜に構えてしまったかもしれない。 どの短編も素晴らしい。繊細で瑞々しい描写の一方、冷静に見守るような視点がある。物語たち自体が誰かに書かれるのを待っていたかのような必然性を感じたが、それは著者の半生の投影によるものだったからかもしれない。☆4.5
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鷺沢萠の初期作品4作。「川べりの道」、「かもめ家ものがたり」、「朽ちる町」、そして「帰れぬ人びと」。 五つ星という評価は、贔屓目に見たものかもしれないが、それでもこの最初期の作品群が好きだ。受賞作だからという点を措いても、川べりの道、そしてここには収録されていないが、「駆ける少...
鷺沢萠の初期作品4作。「川べりの道」、「かもめ家ものがたり」、「朽ちる町」、そして「帰れぬ人びと」。 五つ星という評価は、贔屓目に見たものかもしれないが、それでもこの最初期の作品群が好きだ。受賞作だからという点を措いても、川べりの道、そしてここには収録されていないが、「駆ける少年」は特に良い。 川村湊による本書の解説では、静謐感、清潔感、諦観といった言葉が並んでおり、それに異論はないのであるが、自分は、本書の作品からは、HBかBくらいで描いた硬質な鉛筆画の風景や静物画のようなイメージを抱く。或いは、丁寧に書いた楷書の文章。 著者自身の体験、読書歴、想像力の賜物だと思うが、これらの作品を18,19程度で著していたことに、改めて驚かされる。 講談社文芸文庫であることから、年譜や作品集がついているのも嬉しいが、何より嬉しいのは、著者の長姉も一文を寄せていること。鷺沢さんには、「私の話」という文字通り自身の話を語ったものがあるが、ご家族自身によるものは入っていないはずである(当然だが)。存命であれば、今年で53歳。やはり惜しまれる。
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鷺沢さんの御本がついに講談社文芸文庫さんに…と思うとなんとも言えない気持ちになります。 Webサイトも大好きで、ずっと読んでいました。 あのニュースの流れた日のことは、たぶんこれからも忘れないと思います。 本当はもっとずっとこれからも新作が読みたかった。 でも、素敵な作品を届けて...
鷺沢さんの御本がついに講談社文芸文庫さんに…と思うとなんとも言えない気持ちになります。 Webサイトも大好きで、ずっと読んでいました。 あのニュースの流れた日のことは、たぶんこれからも忘れないと思います。 本当はもっとずっとこれからも新作が読みたかった。 でも、素敵な作品を届けてくださって本当にありがとうございました。いつまでも大好きです。
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ついに鷺沢萠が講談社文芸文庫になりましたよ。 ウェルカム・ホームを読んだ後にこれを読んだのだけど、これはいまいちな感じだった。新人でこのような空虚感を出せるのは凄いのかもしれないけれど、芯が掴めない。 絶望と寄る辺なさだけど帰るところはここしかない。朽ちてゆく町、女と住んでいる父...
ついに鷺沢萠が講談社文芸文庫になりましたよ。 ウェルカム・ホームを読んだ後にこれを読んだのだけど、これはいまいちな感じだった。新人でこのような空虚感を出せるのは凄いのかもしれないけれど、芯が掴めない。 絶望と寄る辺なさだけど帰るところはここしかない。朽ちてゆく町、女と住んでいる父を訪れる話。
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川べりの道(文学界新人賞) かもめ家ものがたり 朽ちる町 帰れぬ人びと 第64回文学界新人賞 著者:鷺沢萠(1968-2004、世田谷区、小説家) あとがき:めめのおねいちゃん 解説:川村湊(1951-、網走市、文芸評論家)
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