トランプ王国の素顔 の商品レビュー

立岩陽一郎(著者)

2021/05/02

トランプにまつわる様々な意見と出会いながら展開していく本書は、政治に疎い私でもサクッと読むことができた。ジャーナリストは中立でなければならないと言いながらトランプにやや批判的である書き方には少し疑問を抱いたが、全体を通して言えば、トランプに対する様々な考えを概ね平等に扱っており、評価できる。

2021/01/04

NHKに長年奉職し、現在はフリージャーナリストとして活躍する著者。

会社を退職したタイミングがトランプ大統領が当選した時期と重なり、アメリカ合衆国がどのような方向に向かうのかと新大統領が生まれたアメリカを見たいというジャーナリスト精神から渡米した。

実際に現地の大学院に籍を置きホームステイしながら、市井の人々の熱気と怒りを著している。

今では更に進んでいるであろう、地域と都市の温度差、白人と有色人種、The Divided States of America、、、その萌芽が感じられる一冊である。

著者のトランプ大統領に対する姿勢は個人的には引っ掛かるが、なし崩し的に批判せず、左右バランスを取った姿勢は素晴らしいと思った。