ごみ収集という仕事 の商品レビュー
新宿区の清掃部門で実際に一年弱働いた学者による地方自治(のごく一部)のルポと問題意識の提示。 ゴミ収集は地域住民と密接に関わり、また作業員が差別的な言動を税を払い、サービスを受ける側である住民から受けやすい状況でもある。その中で、業務を一生懸命やり、コミュニケーションも取ろうとす...
新宿区の清掃部門で実際に一年弱働いた学者による地方自治(のごく一部)のルポと問題意識の提示。 ゴミ収集は地域住民と密接に関わり、また作業員が差別的な言動を税を払い、サービスを受ける側である住民から受けやすい状況でもある。その中で、業務を一生懸命やり、コミュニケーションも取ろうとする区の清掃員とその業務を紹介。 一方問題意識としては、地方自治の業務は予算制約により委託化が進み、ゴミ収集も委託業者が多くなり、コミュニケーションが清掃員同士、住民とも希薄になり結果としてトラブルを誘発、コストダウンや満足度の向上に繋がっていないのではないかという懸念。
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飛ばし飛ばし読んだ。ゴミはちゃんと捨てよう。裁判員制度みたいに国民に順番にやらせるってどうかなって思った。
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前からゴミ収集の仕組みが気になっていたところにタイムリーな本があったので読んだ。 ゴミ収集の実際の現場、現場の人の生の声、労働力供給の仕組み、今後の展望という構成。 学者が書いてるだけあってところどころ小難しいけど読み飛ばして読んでだいたいの仕組みがわかったのでよかった。 ...
前からゴミ収集の仕組みが気になっていたところにタイムリーな本があったので読んだ。 ゴミ収集の実際の現場、現場の人の生の声、労働力供給の仕組み、今後の展望という構成。 学者が書いてるだけあってところどころ小難しいけど読み飛ばして読んでだいたいの仕組みがわかったのでよかった。 ゴミ出し指導の細かさとか住民への配慮がすばらしく、自分のたちのように小難しいことをそれっぽくやってる職種よりよっぽと社会貢献してるよなあと思った。 本の最後のほうでも触れられてるけど、常に地域をまわってる清掃員たちが持ってる情報の潜在的価値がものすごく高そうなので何か出来そう感がある
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☆大学教員が体験する。 p.47 熱中症対策:塩分補給用のタブレットが区から支給。タブレットの注意書き(塩分補給用のタブレットです。必ず水分も補給してください。※塩分が多く含まれています。塩分コントロールが必要な方はご注意ください。 p.214 現場での配慮が住民の信用を築き、行...
☆大学教員が体験する。 p.47 熱中症対策:塩分補給用のタブレットが区から支給。タブレットの注意書き(塩分補給用のタブレットです。必ず水分も補給してください。※塩分が多く含まれています。塩分コントロールが必要な方はご注意ください。 p.214 現場での配慮が住民の信用を築き、行政全体の信頼感を涵養する。不適正な住民にはお願いベースで真摯に向き合い、ぶれない姿勢を貫くことで後の信用や信頼につながる。
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「実践から構築する理論」「人情味のある視座」を研究スタンスとする研究者が、自治労の「次世代を担う研究者」に採用され、新宿区の清掃現場で、いち現業職員として9か月間はたらいた体験をもとに書いた本。いまどきこんな体を張った気骨のある学者さんがいるんですね。 自治体では、行政改革の流...
「実践から構築する理論」「人情味のある視座」を研究スタンスとする研究者が、自治労の「次世代を担う研究者」に採用され、新宿区の清掃現場で、いち現業職員として9か月間はたらいた体験をもとに書いた本。いまどきこんな体を張った気骨のある学者さんがいるんですね。 自治体では、行政改革の流れの中で定数管理(削減)と委託化が進んできました。とくに清掃などの現業部門に顕著に表れていますが、筆者は、そうした清掃行政の委託化が進んでいる現状に警鐘を鳴らします。そして単なる現場のルポルタージュではなく、今後の清掃職員や清掃部門のあり方への展望を示し、それらを通じて、公共サービスの提供のあり方やそのための行政組織運営に関して広く提言も行っています。 直営の現場の仕事は、過酷な労働環境のなかでのごみの収集のみならず、分別や指定した日や場所、ルールにもとづいてごみを出すよう住民への啓発活動にまで及びます。住民の不当な要求に対しても諍いを避けながらも毅然とした対応で住民の理解を得ようとする職員の姿は感動的でさえあります。 一方で、委託化は限られた予算のなかで業務をこなさなければならず、必然的に人件費にしわ寄せが及びます。ギチギチの業務では、労働者がいくらよい仕事をしたいとおもっても、サービスが低下する傾向にあります。 公務員である職員と委託された民間職員の壁。あるいは職員同士でも事務方と現業職員には壁があると筆者はいいます。仕事に対する思いや生活の苦楽などそれぞれ異なる立場の職員からの聞き取りは、やはり現場のナマの声として読みごたえがあります。筆者は今後も清掃現場との関わりを持ち続けようという構えのようなので、仕事を終わった後に職員さんと一杯やる機会でもあれば、より本音の声が引き出せるのではないでしょうか。 行政サービスに対する住民の満足度を数値化や可視化することは簡単ではないでしょうが、納税者としてはサービスの質は大いに気になるところです。市民としてどういうサービスを選択するのか声を出していくべきだと思いました。
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