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BEASTARS(Vol.9) の商品レビュー

4.5

14件のお客様レビュー

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2024/01/07
  • ネタバレ

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平和な演劇部の光景からまさかの事故発生に衝撃。 当事者であるタオと同じくらい動揺していた ビルとアオバがそれでも草食は離れて、落ち着けタオ と声掛けをしているところが偉すぎる。 キビが今肉食に触られたくないと思う気持ちは無理もない。 それに肉食が、仕方ないと思いつつ傷つくのもまた当たり前だ。 力のある肉食獣というが、大型なら草食でもキビを運べるのではないのだろうかなどと思ったが。 せめてレゴシなら、とキビが妥協してくれるところが興味深かった。 腕も持ってきてと指示を出したり お見舞い行くよ、退院したらアリシェイク飲みに行こう と声掛けをできたりする冷静なレゴシ。 普段から力を意思で抑えて気をつけているのは 肉食獣も可哀想だし、タオも気の毒だ。 これ以上怖がらせないように、疑われないように 必死に冷静に振る舞おうとしても無理。 冷静だったレゴシとリズの方が不自然、というビルの台詞からの 「あの日テムを食ったのお前だよね」の展開は見事としか言いようがない。 一触即発の所へピナが登場するのだが その登場の仕方もまた意外。 関係ないこととも言ってられないから自ら巻き添え食らいに来た、という台詞が肝が座っている。 肉食獣の理性を崩すのも保たせるのも草食獣という言葉に説得力があった。 「厄介な状況なのはお互い様だけど… ひとまず今日は正義の勝ちだね。安眠できない夜を過ごしてろよ」 というピナの捨て台詞が凄い。 ガラにもなく熱くなって、レゴシを助ける為に割って入ったピナ。 借りができた、君の身は俺が守るというレゴシ。 どっちもとても恰好良い。 犯人が明かされてから読み返すと、きっちりリズは コマの端々に描き込まれている。 ミステリーの鉄則、犯人は物語の序盤に登場していなければならないをちゃんとクリアしているのが良い。 ゴウヒンさんの病院が表社会の病院とちゃんと繋がっているのは少し驚いた。 理に適っているし、確かに美談だ。 そのバイト代を仕送りする名目で、五年ぶりにおじいちゃんに連絡を取るレゴシ。 側にちゃんといてくれて、背中を押してくれるジャックは本当に親友なのだな。 再会したルイ先輩にぶんぶん尻尾を振りながら抱きつくレゴシのシーンは泣けた。 偽名のハルオは、ハルちゃんから取ったのだろうか。 ふたりの再会と決別の話のタイトルが『ないものねだり狂想曲』なのも考えさせられる。 お互いがお互いの力を尊敬し羨み、光の下で生きて欲しいと思っている。 薬で力を抑える話は副作用も辛そうで気の毒だし リズとテムが友達だったのもまた悲しい。 リズが過信して薬を飲むのをやめさえしなければ 違った未来があっただろうに。 ビルが肉食の自分は意見を言ってはいけない、 陽キャラらしく振る舞わないとと考えているのが 気の毒だし、エルスがとても良い子だ。 ビルの良いところも悪いところもちゃんと見ていてくれたのが素敵だ。 学園新聞に 正しい選択はどれだろうか?考え続けよ。ただし割り切ない。それは大人のすること。 と書いてあるのが良かった。 ジュノは別学でいいのにと思うところも、その理由が 肉食獣は草食獣にかなわないからというのも興味深い。 ハルとのやり取りが微笑ましかった。 社会に出たら一緒に暮らすのに、学生時代に別学にしたところで 御為ごかしだなと思う。

Posted byブクログ

2022/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いよいよ犯人がわかったけど。リズはテムに友情を感じていたからこそ、ありのままを受け入れてもらおうとした悲しい背景があったんだね。

Posted byブクログ

2022/07/19

最初に提示された謎が ここで解かれるのだけど 謎が解かれても問題は解決しない 当たり前なんだけど ミステリィなら犯人見つけておしまいになるのが この物語はそれでは終わらない。 どう生きていくのか が問われ続けているような気がする。 どんな命にも正解のない問い。 自分だけが良ければ...

最初に提示された謎が ここで解かれるのだけど 謎が解かれても問題は解決しない 当たり前なんだけど ミステリィなら犯人見つけておしまいになるのが この物語はそれでは終わらない。 どう生きていくのか が問われ続けているような気がする。 どんな命にも正解のない問い。 自分だけが良ければ良いでは終わらない その先に踏み出すためには 誰の力が必要なのか 今の修行がつながっているのか そもそもどうしたかったのかすら忘れて考え始め 別なものになっていくのかもしれない。

Posted byブクログ

2022/06/12

食殺事件の犯人が明らかとなる第九巻。 そのほかにもレゴシの複雑な家庭環境・血統への暗示、裏市でのルイとの再会、そしてこれまで草食・肉食共学だった学園の別学化方針に動揺する生徒たちの動物模様と、盛りだくさんの内容。 犯人明かしのあっさりとした展開はちょっと意外だった。らしくていいけ...

食殺事件の犯人が明らかとなる第九巻。 そのほかにもレゴシの複雑な家庭環境・血統への暗示、裏市でのルイとの再会、そしてこれまで草食・肉食共学だった学園の別学化方針に動揺する生徒たちの動物模様と、盛りだくさんの内容。 犯人明かしのあっさりとした展開はちょっと意外だった。らしくていいけど。ヤギのピナのスカした立ち回りがアクセント。

Posted byブクログ

2022/02/03

気の毒だから一応フォロー入れると…アンタの犯行を誰かにチクったりはしないよ面倒だし_その口約束はしてあげる_厄介な状況なのはお互い様だけど…ひとまず今日は正義の勝ちだね_安眠出来ない夜を過ごしてろよ 俺達の働きは回り回って社会の秩序を守ってるんだから この程度では羆の彼奴に勝てな...

気の毒だから一応フォロー入れると…アンタの犯行を誰かにチクったりはしないよ面倒だし_その口約束はしてあげる_厄介な状況なのはお互い様だけど…ひとまず今日は正義の勝ちだね_安眠出来ない夜を過ごしてろよ 俺達の働きは回り回って社会の秩序を守ってるんだから この程度では羆の彼奴に勝てない‼︎もっと物理的に…圧倒的に強くなるにはどうしたらいいんだ‼︎ 嘘をつく時は幾つかの事実を混ぜると効果的って聞いたことある そこら中に飛び散った血液と肉片…必死の抵抗の痕跡…テムとの今迄の思い出までも_全てが幻覚になるのは_なんとしてでも避けなくてはならなかっ_食感…色…温かさ_味…全て_僕の鮮やかな青春_死ぬまで忘れちゃいけない…僕の宝物 絶倫≠絶隣

Posted byブクログ

2021/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このマンガって動物の事だけじゃなく、「付き合い」についても描かれててホント面白い。 現実世界だって感じる「この人どう思ってるんだろう?私はどうしたらいいの?」っていう感情。 ぱっと見の印象、その時だけの中身。 付き合って見ると、「意外な一面」が見え隠れ。 最初は「キライ」と思っていたのが、その先が一面を見て「あれ?」と思い、「こういう所は好きかもしれない」と変わる。 それがホント感じやすいマンガだと思う。

Posted byブクログ

2019/02/11

肉食獣と草食獣が紳士的に共同生活を送るのは難しい。肉食獣はその欲望を抑え,草食獣は恐怖に打ち勝つとともに肉食獣の存在を受け入れることが求められる。学園では肉食・草食の別学化が計画され,レゴシらの演劇部も活動休止が伝えられる。

Posted byブクログ

2018/09/08

ついに……!って感じだけどもうそれだけじゃなくなってるからなあ。 でも真相が思ったより辛いもので最終的にどう落とすか目が離せない。

Posted byブクログ

2018/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何者かに襲撃され敗北したレゴシは、強くなるためにゴウヒンのもとで修業の毎日。肉座禅を経て、肉食の本能を克服し、食肉中毒者との捕獲劇で手足を使う戦闘スタイルを確立させた。そんなある日、テム食殺犯を追うレゴシは、ついに事件の真相に迫り…!?(Amazon紹介より)

Posted byブクログ

2018/07/21

ピナくん、いい性格してるー。草食云々以前に、恐らくいつかは女の子の事であらぬ誤解を受けて野郎にブチ殺されたりするかもしれないから、とにかく今は楽しくやってるよ~、社会に出ると学園と言う秩序の様な範囲外の事も起きるだろうしねー、みたいな達観ぶりが…。僕は僕だしー、ってのがいい。ある...

ピナくん、いい性格してるー。草食云々以前に、恐らくいつかは女の子の事であらぬ誤解を受けて野郎にブチ殺されたりするかもしれないから、とにかく今は楽しくやってるよ~、社会に出ると学園と言う秩序の様な範囲外の事も起きるだろうしねー、みたいな達観ぶりが…。僕は僕だしー、ってのがいい。ある意味で旧多っぽくて凄い好きやわ―。美形に生まれた事は活用するけれど、それで何も考えなくなった訳じゃなくて「美形である」事は自分ではなく他者が必要としている、と言う事をすっごく解っている頭の良さがいい。旧多も、頭の回転速すぎたが為にああなっちゃった感があるし。 BEASTARSって、肉食と草食と言う、種族の違いを問う作品でもあるけど、それはあくまで「属性」に過ぎなくて、種族の本能は否応なく在るが、やはり個体が如何に考えるか、行動するか、どういう性格か、と言う「人間性」に近いものの方が根底にあって、食殺犯リズの衝動は彼の性格によるものに過ぎんよ…殺人衝動を正当化する殺人犯と酷似した心理状態で、全ての熊科に共通するものではない。リズ個人の「衝動」だし、思い込みだし、マジ怖い。「悪」とみなし、真正面から当たって行くレゴシは確かに「若い」んだけど、こう言う感覚をこの年で封印してしまうよりは、真っ直ぐに行ける事の方が素晴らしい。草食動物と肉食動物が共存する世界での「決まり事」の構築が凄い。細かいとこまで詰めていて、しかも人間社会の構図にもそのまま当てはまると言う…この漫画が凄いのはそこだと思う。ただの擬人化じゃねぇ、と言う部分。筋肉抑制剤摂取の義務とか、切断処置に特化した医学が進んでいるとか…凄いわー。

Posted byブクログ