戦前の大金持ち の商品レビュー
お金には、稼ぐ時より使う時にこそ、その人らしい個性が強く出る傾向がある。それを教えてくれる本である。人は教育や世間の影響を受けながらお金を使うが、この本は、自らの内なる声に従った使い方の達人を紹介している。 本書は、現代の富裕層だけでなく、実際の財産の大小に限らず、「お金の使い...
お金には、稼ぐ時より使う時にこそ、その人らしい個性が強く出る傾向がある。それを教えてくれる本である。人は教育や世間の影響を受けながらお金を使うが、この本は、自らの内なる声に従った使い方の達人を紹介している。 本書は、現代の富裕層だけでなく、実際の財産の大小に限らず、「お金の使い方に生き方が現れる」という考えに共感できる人であれば、誰にとってもおすすめだ。まわりに惑わされない生き方に興味ある人に向けた本である。 戦前の6名、梅屋庄吉、薩摩治郎八、大倉喜八郎、土倉庄三郎、山崎種二、御木本幸吉と戦後派の足立全康を足した7名のミニ評伝と出口氏の解説で各章にまとめてある。新書のページ数なので、簡易なダイジェスト版である。 それぞれに人物にキャッチコピーがついてあり、興味ある章から自由に読み進めることができる。例えば1章の梅屋の場合は、孫文のパトロンなので“革命プロデューサー”で、2章の薩摩の場合は“パリの蕩尽王”といった具合に。 梅屋の解説では、著者が従来から伝えているセッセージ「人、本、旅」につながる教育システムについて、梅屋の人生から学ぶべき点を言及している。[協調性が大事だという教育から、人はみんな違うという教育へ P41] 最終章の足立の解説では、足立の自伝の中での名言に対し、[こうした言葉を読んでいると、彼が自らの体験を常に言葉へと直し、その後の行動指針として教訓化してきたことが窺えます。 P203]と考察している。 本書は、ネット保険の創業会長を経て、大学学長に就任するなど、本業を別に持ちつつ、多数の著作をもつ出口治明氏が著者である。ただし本書は評伝は他の人に任せ、解説のみを出口氏が書いている。 正直、一人一人について知りたければ、巻末の参考文献を読んだ方がよい。本書では内容が薄すぎる。とはいえ、お金の稼ぎ方より使い方に焦点を当てた考察の視点は新鮮である。その目線は今後の社会で重要性は増すを思われる。
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梅屋庄吉 長崎 孫文 日比谷公園 松本楼 薩摩治郎八 バロン薩摩 1929 パリの大学都市に留学生会館 日本館をを建設(後にフランスから勲章) 1920年代のパリは日本人ラッシュ 第一次世界大戦後、英国、フランスの国力の衰えでフランの暴落 日 本 世界大戦の好景気で成金 19...
梅屋庄吉 長崎 孫文 日比谷公園 松本楼 薩摩治郎八 バロン薩摩 1929 パリの大学都市に留学生会館 日本館をを建設(後にフランスから勲章) 1920年代のパリは日本人ラッシュ 第一次世界大戦後、英国、フランスの国力の衰えでフランの暴落 日 本 世界大戦の好景気で成金 1913 一円 2.5フラン 1926 16フラン 「お金は貯めるものでなく、使うものだ」 大倉喜八郎 彰義隊に鉄砲をうらなかった。彰義隊は代金を支払わない。支払わないのは客でない 大倉組が北海道で行った最大の事業は旭川に第7師団を作ったこと 土倉庄三郎 廃仏毀釈で吉野山(神仏混合の修験道の拠点)が荒れる そこを買い取って桜を守る 日本画専門 山種美術館 東京都渋谷区広尾 山崎種二 成功の種は必ず苦しいときに芽生え、失敗するのは有頂天になっているときに原因が生じている 島根県安来市 足立美術館 足立全康 横山大観
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