海外危機管理ガイドブック の商品レビュー

深津嘉成(著者),東京海上日動リスクコンサルティング株式会社(編者)

2024/01/01

東京海上ディーアール（旧東京海上日動リスクコンサルティング）の上級主席研究員、深津嘉成によるハウツー本。日本企業の海外危機管理担当者が、その企業の準備状況に応じて適切な体制・ルール整備し、長期的に維持するためのノウハウを具体的に記載し、サンプルのガイドラインもついている。初めて海外危機管理を担当する人にとって、かなり具体的に、痒いところまで手が届く作りになっていてとても有用な本といえると思う。ただし、個別のリスク対応手法まではここでは語られていないので、その先は別書に頼る、ないしはコンサルに依頼、となるだろう。

ルール整備すべき事項のリストや、情報収集のためのモニタリング・分析の方法、対応力強化のための訓練手法などもある程度カバーされており、これ一冊で基本的な枠組みは押さえられると思われる良書だった。