沖縄からの本土爆撃 の商品レビュー
語られてこなかった本土爆撃―プロローグ 沖縄進攻作戦と戦闘機の配備 沖縄に配備された戦闘機部隊の運用 本土・薩南諸島爆撃の展開 爆撃機による無差別爆撃 戦闘機による無差別爆撃 本格的無差別爆撃計画―極東航空軍の再編と沖縄配備 出撃基地としての沖縄の米軍基地―エピローグ 著者:林...
語られてこなかった本土爆撃―プロローグ 沖縄進攻作戦と戦闘機の配備 沖縄に配備された戦闘機部隊の運用 本土・薩南諸島爆撃の展開 爆撃機による無差別爆撃 戦闘機による無差別爆撃 本格的無差別爆撃計画―極東航空軍の再編と沖縄配備 出撃基地としての沖縄の米軍基地―エピローグ 著者:林博史(1955-、神戸市、日本史)
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本書のタイトルを見ていぶかしく思う人もあるかもしれないが、沖縄に進駐した米軍は、沖縄が組織的抵抗をやめる6月よりも早く、占領した飛行場を整備し、5月中旬から沖縄だけでなく、薩南諸島、九州へ向けて大規模な爆撃を繰り返していた。それは、本土へのB29の爆撃ほど大規模なものではなかった...
本書のタイトルを見ていぶかしく思う人もあるかもしれないが、沖縄に進駐した米軍は、沖縄が組織的抵抗をやめる6月よりも早く、占領した飛行場を整備し、5月中旬から沖縄だけでなく、薩南諸島、九州へ向けて大規模な爆撃を繰り返していた。それは、本土へのB29の爆撃ほど大規模なものではなかったものの、逆に戦闘機による爆撃、機銃掃射は人々を恐怖に陥れた。筆者はこうした爆撃をアメリによる非人道的な行為とするほか、人々に恐怖を与える行為はテロにほかならないと指弾する。日本の公文書にもこうした資料は残っているが、その大部分はB29によるものが中心で、沖縄からこれだけ組織的な攻撃があったことはアメリカの公文書館文書と現地の空襲、空爆の記録をつきあわせないとわからない。本書はしたがって、一見、攻撃日誌のように淡々と事実を積み重ねているように見えるが、それは逆に事実の重みでもって人々に、この空爆の残虐性を物語っているのである。
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2018年6月読了。 資料を積み上げて事実を示す歴史は流行りではないかもしれないが、こういう書物に触れることで「目につきにくい事実」を読み解き、理解し、当時の様子を想像できるように自分を養っていきたい。
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