写真集 SILENT WORLD の商品レビュー

山田悠人(著者)

2021/01/09

主にドイツの病院、軍事施設、娯楽施設、工場、交通機関などの廃墟の写真集。
既に封鎖されたものもあるようですが、廃墟という性格上、やっぱりちょっと怖い。物凄く生々しいものもあるけれど、これは日本に住んでいたら、というか、例えドイツへ行ったとしても足を踏み入れることがきっと無い場所を写真を通してでも体験できるのは結構スリリングでした。
そして、奈良ドリームランド、何度か行ったことがあるはずなのですが迫力がすごい！

2019/07/14

ニーア・オートマタというゲームを知っていますか？美しい廃墟を探索するのが好きで、敢えてクリアしないでいます。

廃墟。それは言葉だけでも美しい。でもこうして、たっぷりと写真で見れば、なお美しいです。子ども病院には、どんなに可愛い装飾が壁に残されていても、病の絶望が宿り、結核療養所では死の香りがしてもなお。歩いてみたくなります。

軍事施設、遊園地、レジャーの場所に打ち捨てられた列車。どこも物寂しく、うす恐ろしく…フィルム工場のあとや、ナチスの収容所の中など、どうして毒ガスを連想する錯覚を起こしたのでしょう。写真は静謐なのに。

階段の美しい手すりに、優美な窓の意匠に。理由もなく惹かれてやみません。ひとの痕跡と悲哀が滲むものは、朽ちる姿までも美しいのです。雨の日に、おひとりでどうぞ。ブラームスの静かなピアノが、伴奏におすすめです。

実際もっと高評価でも良いのですが、見終わったらぐったりと、エネルギーを取られてしまったので。星３で。写真は主に東ドイツやブルガリア、旧社会主義諸国の物が多いです。

2019/06/23

以前他に読んだ廃墟集の中でもドイツが多く載っていました。
写真が綺麗ですが、説明が巻末なので情報も同時に欲しい場合は少し見づらいですが、説明の文章も面白味がありました。