都道府県出先機関の実証研究 の商品レビュー
重層的な自治制度のもとでの重層的な自治体間連携において主要なアクターの1つと考えられる都道府県出先機関に焦点を当てて、その機能や新たな可能性について実証的に分析。 都道府県の出先機関を、「自治の総量」という観点から高く評価している。 あまり例がない都道府県出先機関の研究として貴重...
重層的な自治制度のもとでの重層的な自治体間連携において主要なアクターの1つと考えられる都道府県出先機関に焦点を当てて、その機能や新たな可能性について実証的に分析。 都道府県の出先機関を、「自治の総量」という観点から高く評価している。 あまり例がない都道府県出先機関の研究として貴重であり、自治体間連携などにおける都道府県出先機関の可能性を感じた。 一方で、「実証研究」の水準という点で、分析対象の時期についてかなり古いものが多いことや、アンケート等の分析が少し浅く感じたことなどが気になった。また、政府の「地方創生」政策についての批判的分析が顕著であるが、全体的に「自治」に対する過剰評価・楽観的思考が見受けられるとともに、国や地方自治体の有する資源的制約といったことに無頓着なように感じた。
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