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〈施設養護か里親制度か〉の対立軸を超えて の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2022/04/26

2017年に厚生労働省が発表した「新しい社会的養育ビジョン」を起点に現状と今後の展望を探る書籍。 2018年発行のため、4年経過した2022年の現在、どのような変化があったのか知りたくなる。達成数値といったデータから、制度や仕組みに改変があったのか、等。 本のタイトル通り、施...

2017年に厚生労働省が発表した「新しい社会的養育ビジョン」を起点に現状と今後の展望を探る書籍。 2018年発行のため、4年経過した2022年の現在、どのような変化があったのか知りたくなる。達成数値といったデータから、制度や仕組みに改変があったのか、等。 本のタイトル通り、施設養護か里親制度かのどちらかが子どもにとってよいのかという、AかBかという二択を超えて、11名が11名なりの角度から考察している点がよい。 本書を読んでわかったこと。 里親への委託率を上げればいいわけではなく、フォスター・ドリフト(措置変更)を起こさせないことが重要である。 海外では、里親委託率が高い反面、複数の里親家庭を移動しながら育つケースが多いことを知る。 NHK BS 海外ドキュメンタリー「捨てられる養子たち」というアメリカの養子縁組におけるリフォーミング(再縁組み)をテーマにした番組の紹介があり、「中古の子どもマーケット」の存在が衝撃的だった。 海外の施設と日本の施設は別物といっていい点が多いのも、海外との委託率を比較する際には注意が必要である。 特別養子縁組が子供にとって永続的な解決であり、有効的な選択肢ではない。 決してゴールではないのだ。 子供にとって必要な選択肢を選べるよう、様々な社会的養護の形を揃えることがAかBかという二択を超えたCであり、未来といえよう。 そのためには、やはり情報の共有は当然ながら「連携」が求められる。

Posted byブクログ

2018/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2017年8月発表の「新しい社会的養育ビジョン」をどう読むか。 ・内容ー就学前の子供は原則押して施設への新規措置入所停止。里親委託率を75%以上に。特別養子縁組を年間1000人以上。施設は10年以上に小規模化。里親支援体制。 ・一時保護の実情。15歳以上の増加、地域差、自治体格差、都市部で定員オーバー、受け入れ先がない、東京都で2か月以上が25%超、ショートステイや学校からの排除など目的外利用。 地域子育て支援体制における社会的養護。

Posted byブクログ