蕎麦、食べていけ！ の商品レビュー

江上剛(著者)

2018/12/26

地元の信金職員と都会から引っ越してきた女子高生を主人公とした、さびれた温泉街の町おこしの物語。高校生の蕎麦打ちイベントが町おこしの目玉の一つとなる。
地域における金融機関の役割や、クラウドファンディングの効果的な手法など、実際の町おこしにとって示唆的な部分もあったが、町おこしの目玉が「新たな祭」と「高校生の蕎麦打ち」というのは、肩透かし感が否めなかった。また、ストーリー的にも、最後の水戸黄門的展開など、ご都合主義的な部分が目立ち、ちょっと凡庸な印象。人物造形の掘り下げももう少しあったほうが良かった。まあ、エンタメ小説として、軽く読むには悪くはないかも。

2018/10/21

寂れてしまった温泉町。地元の信金に務める勇太、大阪から母の実家へと越してきた女子高生春海。信金は蕎麦と祭りで町おこしを考え、二人はそば打ち名人だという春海のおじいさんに学び、街の復興に力を注ぐが、勇太の兄が務めるメガバンクよりリゾートプランを出され…。銀行・信金やらクラウドファインディングの初歩的なことがわかり、すべて問題なく終わって良かったです。スッキリ解決ですが、あっさりし過ぎかなあとも。高校生が読むといいかもね。

2018/09/06

「町おこし」の楽しめる作品です。そこに金融機関の存在価値やクラウドファンディングの手法等がうまい具合に描かれる。

2018/07/16

危機に瀕するひ鄙びた田舎の観光地を若き信金職員と女子高生が救う。うまく事が運びすぎとかこんなにいい人ばかりいるはずがないとか言いっこなし。単純に楽しめた。正直言えば人口減少が進む日本でパイの取り合いをしていても根本的な解決にならないのにといいう思いも。こんな風にうまくいけばいいなあと思いながら読了。現実との乖離に無力感も。

2018/05/10

賑わいを失った温泉街で育ち、地元の信用金庫に勤める勇太は、新たな祭りを開催し、観光客を呼び込むという地元活性化案を提案する。その目玉は大蛇神輿と、春海たち高校生の蕎麦打ちだ。ところが、メガバンクの横槍が入り・・・・・・。町おこしはうまくいく?