可愛い世の中 の商品レビュー
大山の牛丼のエピソード。 『あの頃は、社会性のなさが、面白かった。コミュニケーション不全が、笑えた。』 豆子の自立心や人の目を気にしすぎる性格は、社会人として過ごす中で 伸びてきたものだろうか。 結婚式を成功させようと奔走する豆子は自意識の塊で、 読んでいてイラつくこともあったけ...
大山の牛丼のエピソード。 『あの頃は、社会性のなさが、面白かった。コミュニケーション不全が、笑えた。』 豆子の自立心や人の目を気にしすぎる性格は、社会人として過ごす中で 伸びてきたものだろうか。 結婚式を成功させようと奔走する豆子は自意識の塊で、 読んでいてイラつくこともあったけれど、 一生懸命で憎めない可愛い人物だと思えた。 結婚、香りのビジネスと新たな世界に挑戦することで、 これからも豆子は成長していくのだろう。 表紙デザインが好き。同作者の「長い終わりが始まる」と並べたい。
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気持ちわからないこともないけど なにもそこまで!と思いながら読んだ。 でも、気持ちわからないこともない。 やっぱり。
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世間のジェンダー感、結婚、仕事などに悩む豆子はちょっとだけ変わったところがあるけど(そこが魅力!)現代日本に生きるアラサー女性は共感することが多いと思います。 うじうじ考えがちで、妹からも面倒くさいと言われてしまう豆子ですが、それでも自分なりの幸せを求め少しずつに進んで行こうと...
世間のジェンダー感、結婚、仕事などに悩む豆子はちょっとだけ変わったところがあるけど(そこが魅力!)現代日本に生きるアラサー女性は共感することが多いと思います。 うじうじ考えがちで、妹からも面倒くさいと言われてしまう豆子ですが、それでも自分なりの幸せを求め少しずつに進んで行こうとする姿は愛おしく、元気が出ます! 経済力と社会参加に価値をおく女性、豆子は自分では容姿に恵まれていないと思っていて、それゆえまめまめしく働き、社会に「いても良い」と認められたいと思っています。 ある日、同僚から「子どもが欲しいなら35歳までになんとかしなきゃいけない」と言われ、32歳の豆子は焦ります。 今まで他の女性たちとは違った幸せのかたちを目指していたのに、世間からは「女は子どもを産まなければ社会から認めてもらえない」ような気がしてきたからです。 豆子はその後、鯛造という経済力はあまり無いけれど愛すべき男性と出会い、結婚することに。 自分の魅力は世間一般的なお嫁さんとは違い、経済力だと思う豆子は結婚式もそんな「特殊な」自分たちらしいものを開いて、一家の大黒柱として資金も全て自分が負担したいと思います。 しかし周りに豆子の思いはなかなか理解してもらえず、「男であれば尊敬されるであろう行いが女であるために正しく評価されない」と思います。 アラサー女性が悩みがちなことが、豆子という独特なフィルターを通して描かれるところがとても面白かったです。 共感できるところもあれば、「そんな風に考えるんだ!」と思ったり。 豆子の姉妹たちもそれぞれ個性的で、それぞれに共感したり、しなかったり… なんだか女子会みたいな小説でした! わたしも一つのことに対して無駄に(?)思い悩みがちなので、豆子の考察は面白かったです。
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豆子はプライド高くて、素直にありがとうが言えなかったりして、共感はしがたかったけど、世の中の女性に対する考えを書いていてよかった。
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世の中の強い価値観・フレームの中で、多様な価値観の表現・実行を迷い揺れながらも行っている主人公。人は不器用だ、面倒だと呼ぶが、とても勇気ある人物である。 保守でもジェンダーでもなく多様性。さすがの山崎作品、一筋縄ではいかない。著者インタビューによると自身を投影している部分もあると...
世の中の強い価値観・フレームの中で、多様な価値観の表現・実行を迷い揺れながらも行っている主人公。人は不器用だ、面倒だと呼ぶが、とても勇気ある人物である。 保守でもジェンダーでもなく多様性。さすがの山崎作品、一筋縄ではいかない。著者インタビューによると自身を投影している部分もあるとのこと。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私もまめこのように細かいことを気にしてしまうタイプで、人に何かをしてもらってもかわいく喜んだりすることが出来ない 男なら収入が高いと褒められるのに、女というだけで俺より年収高い女無理と謎に上から目線で批評されたりする。同じことをしているのに 何をしても、女だからという理由で正しく評価されていない気がして男だったらどうだったのか考えてしまう まめこのプライドが高いのではなくて、だれだって努力に対して男女関係なく認めてもらいたいと思うのは普通ではないだろうか 多くの女性が本当は嫌でも男性に媚びた方が生きやすいと分かって可愛く生きているから、女性ではなく1人の人間としての権利を求めるまめこがめんどくさく感じられる。けど、権利を求めることの何が悪いんだろう 生きづらい世の中を恨むのではなく変えていこうと前向きな姿勢のまめこに励まされた
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メモ: それぞれが異なる定規を相手にかざすのだから、自分の求める褒め言葉がもらえないのは当たり前だ。褒め言葉が欲しくて人と付き合うのならば、自分と似た人とばかり付き合えばいいわけだが、それもバカバカしい。 褒め言葉を期待せずに、自分の努力は自分だけがわかっていて、人に伝えないよう...
メモ: それぞれが異なる定規を相手にかざすのだから、自分の求める褒め言葉がもらえないのは当たり前だ。褒め言葉が欲しくて人と付き合うのならば、自分と似た人とばかり付き合えばいいわけだが、それもバカバカしい。 褒め言葉を期待せずに、自分の努力は自分だけがわかっていて、人に伝えないようにするのがいちばんなのだ。豆子は、そう考えた。
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女性だからこうしてはいけない、男性だからこうしなければならないとか、そんなことはなくて、もっと自由に各々が心地よく生きていける世の中になればいいのに、っていうメッセージがあるように感じた。個人的には主人公の考え方には共感は出来なかったので星二つ。
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豆子よ…! 彼女にとって(彼女というくくり自体豆子は嫌がりそうだけども)、今の世の中は生きづらい。 今より昔ならもっともっと生きづらかっただろうし、今より未来にはいつかスタンダードで普通な生き方になるのかもしれない。 でもとにかく豆子が生きているのは今だから、それを認めて生きな...
豆子よ…! 彼女にとって(彼女というくくり自体豆子は嫌がりそうだけども)、今の世の中は生きづらい。 今より昔ならもっともっと生きづらかっただろうし、今より未来にはいつかスタンダードで普通な生き方になるのかもしれない。 でもとにかく豆子が生きているのは今だから、それを認めて生きなければならないのに、納得がいかないという思いがびしびしと伝わってきて…!なんて息苦しいのか! ごぼうの香水きっと売れるよ。豆子負けるなー!
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自分も式が終わったばかりなので、苦い気分を味わったり、ここの描写だと現実味がなさすぎると思ったりしながらの読み始め。 どっちかというと自分が星に近いため、なんでそんなことでうじうじするのかとイライラする描写も多く、途中で飽きてしまった。途中から仕事やお金の小説になっていて、最後は...
自分も式が終わったばかりなので、苦い気分を味わったり、ここの描写だと現実味がなさすぎると思ったりしながらの読み始め。 どっちかというと自分が星に近いため、なんでそんなことでうじうじするのかとイライラする描写も多く、途中で飽きてしまった。途中から仕事やお金の小説になっていて、最後は前向きで良いシーンだったんだろうけど、あまり入ってこず。
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