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貧乏まんが(文庫版) の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2023/05/21

見た事のある漫画が多い 個人的には自虐の詩が好き いしいひさいちのバイト君は久々に読んだ 全般的に古めの作家さんが多い つげ義春、水木しげる、水野英子など 2018年の本なのだから、なんか違和感

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2022/04/04

タイトルそのまま『貧乏』あるいは『貧困』をテーマに据えたアンソロジー作品集。 17名の作家陣・17話を所収。 ざっくり年代順・四部構成。 一口に『貧乏』といえど、表現や意匠は様々。 第一部は60年代末〜70年代初頭発表の作品で構成。冒頭の〈リアリズムの宿〉内の1フレーズ「...

タイトルそのまま『貧乏』あるいは『貧困』をテーマに据えたアンソロジー作品集。 17名の作家陣・17話を所収。 ざっくり年代順・四部構成。 一口に『貧乏』といえど、表現や意匠は様々。 第一部は60年代末〜70年代初頭発表の作品で構成。冒頭の〈リアリズムの宿〉内の1フレーズ「リアリズム過ぎる」(p22)の如し、ここまで来ると’赤貧’というが相応しいくらいの貧しさ。正に資本は己が身ひとつ、といった風情。 第二部は発表年代こそ第一部と近いが、フィクション色が強く、『貧乏』が’要素のひとつ’といった趣き。ストーリー性に重心がある感じ。 第三部は70年代〜80年代。バブル景気前夜・安定成長期の作品にあたる為か、『貧乏』をギャグとして笑い飛ばせるくらいの余裕が感じられる。 第四部の作品群では’格差’が際立ち、貧乏であることのリアルと物語性が同居した感じ。これまでとの変化はよその誰かと’比較して’自分は差がある、貧しい、苦しいと感じている描写が見受けられる点。印象深いのは〈フルーツ宅配便「アサイー」〉内、一連の中里のセリフ「親が貧乏だと子供も貧乏から抜け出せないケースが多い」「このまま一生貧乏だったらって思うと、めちゃくちゃ怖くなる」(p293)という部分。はたまた〈ホットケーキ〉では「お父さんとケンカしたらすぐにガス管くわえるねん うちとこのお母さん」(p323)というセリフもあり、他人と比較して『貧乏』である事が正に’致命的’であるような捉え方が出来る。が、本書収録の第四部の3作品はいずれも結末にほっとした救いが残されているのがありがたい。 こうの史代先生の『長い道』はもの凄く興味深い。荘介さんヤバい人だな…。どうしてこうなった。 1刷 2022.4.4

Posted byブクログ

2020/06/04
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山田英生・編 Ⅰ リアリズムの宿/つげ義春★……饐えた抒情。 きなこ屋のばあさん/つげ忠男★……なかなかよき。 貧乏神/水木しげる トキワ荘物語/赤塚不二夫 男おいどん/松本零士 ある雪の夜の物語/水野英子★……O・ヘンリの話を漫画家。絵がいい。雪を踏みしめる音が聞こえるようだ。子供聖歌隊が通るさりげないところも。 Ⅱ いのち売ります/辰巳ヨシヒロ 赤貧/永島慎二★……5頭身くらいのキャラクター造形がいい。 おせん/楠勝平 スリップ/池上遼一 灯/鈴木翁二★……この人の漫画はもっと読みたいな。 Ⅲ アギャキャーマン/谷岡ヤスジ バイトくん/いしいひさいち 自虐の詩/業田良家 Ⅳ フルーツ宅配便/鈴木良雄 ホットケーキ/うらたじゅん★……本書で知ることができてよかった作家。2019年に亡くなっているらしい。猫も手を上げているところとか、可愛さと優しさで涙腺が緩む。全一冊という本が出ているらしい。 長い道/こうの史代……間違いない傑作。

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2018/06/01

リアリズムの宿を読んだら、五能線に乗って旅に出たくなった。 もちろん観光客用の特別列車ではなく、普通列車で。 時期はとびきり寒い時期に。

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2018/05/25

<収録作品> リアリズムの宿/つげ義春 きなこ屋のばあさん/つげ忠男 貧乏神/水木しげる トキワ荘物語/赤塚不二夫 男おいどん/松本零士 ある雪の夜の物語/水野英子 いのち売ります/辰巳ヨシヒロ 赤貧/永島慎二 おせん/楠勝平 スリップ/池上遼一 灯/鈴木翁二 アギャキャーマン/...

<収録作品> リアリズムの宿/つげ義春 きなこ屋のばあさん/つげ忠男 貧乏神/水木しげる トキワ荘物語/赤塚不二夫 男おいどん/松本零士 ある雪の夜の物語/水野英子 いのち売ります/辰巳ヨシヒロ 赤貧/永島慎二 おせん/楠勝平 スリップ/池上遼一 灯/鈴木翁二 アギャキャーマン/谷岡ヤスジ バイトくん/いしいひさいち 自虐の詩/業田良家 フルーツ宅配便/鈴木良雄 ホットケーキ/うらたじゅん 長い道/こうの史代

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2018/05/20

「貧乏」という切り口で選ばれた短編マンガ集、 但し、シリーズ物の抜粋を含む。 既読作あり、初めて読む作品あり。 貧しさと結び付くキーワードが「逞しさ」だったり 「笑い」だったりするのは 先に希望が見えている(いた)からで、 そうではない救いのない物語は読んでいて辛い。 ■つげ...

「貧乏」という切り口で選ばれた短編マンガ集、 但し、シリーズ物の抜粋を含む。 既読作あり、初めて読む作品あり。 貧しさと結び付くキーワードが「逞しさ」だったり 「笑い」だったりするのは 先に希望が見えている(いた)からで、 そうではない救いのない物語は読んでいて辛い。 ■つげ義春「リアリズムの宿」【既】  奇異なタイトルは、旅情を無視するかのような、  うらぶれた、生活臭芬々たる  「リアルというにも程がある」宿の意。  旅情を求める、作者の分身と思しい主人公の期待が  裏切られるが、  彼自身も才能に恵まれながら貧しかったはずで、  目糞鼻糞を笑う感が否めない。 ■つげ忠男「きなこ屋のばあさん」【初】  つげ義春の弟で、代表作のタイトルはこれで……  と、知っていたが今回初めて読んだ。  きなこ菓子を商う小さい店のおばあさんとの  短く浅い交流。 ■水木しげる「貧乏神」【既】  『水木しげるのニッポン幸福哀歌』で既読。  ごはん代わりにポップコーンとな……(涙)。 ■赤塚不二夫「トキワ荘物語」【既】  『まんがトキワ荘物語』で既読。  「ヒロポンだけはやめましょう」(爆)!! ■松本零士「大バーサンの歌悲し」【初】  『男おいどん』中の一話。  下宿屋の雨漏り。 ■水野英子「ある雪の夜の物語」【初】  この作品だけ本の向きを変えて読まねば。  それはともかく、近年、  これとまったく同じ構成(ストーリー展開)の  CMがありましたね……と思ったら、  元ネタはO.ヘンリー『賢者の贈り物』だった。 ■辰巳ヨシヒロ「いのち売ります」【初】  悲しき兄妹愛、切ない。 ■永島慎二「赤貧」【初】  貧しい青年画家に持ちかけられた企み、  そして……。  まあ、善人が幸福になるなら、  それでいいじゃないか、と。 ■楠勝平「おせん」【初】  身分違いの恋……というか、  世間知らずのお坊ちゃんに  もっと広い心があれば、といったところ。 ■池上遼一「スリップ」【初】  自動車のスリップ事故を扱ったサスペンス。 ■鈴木翁二「灯」【初】  拾った鍵の正体が明らかになったとき、恋も成就。 ■谷岡ヤスジ「アギャギャーマン」【初】  非モテ恋愛哲学……違うか(笑)。 ■いしいひさいち「バイトくん」【初】  シリーズから抜粋。  お金がなくても楽しそうな男子大学生たちの話なので  悲壮感はなく、ライト。 ■業田良家「自虐の詩」【既】  シリーズから抜粋。  だが、  この作品の真髄は単純な貧乏エピソードにあらず。 ■鈴木良雄「フルーツ宅配便~アサイー」【初】  現代の相対的貧困(と、その連鎖)を  ベースにしたストーリー。  アッサリしているが、  昭和の貧乏話のように笑って読むことが出来ない。 ■うらたじゅん「ホットケーキ」【初】  バイタリティ溢れるシングルマザーと可愛い娘の  ほのぼのエピソード。  娘の友人たちも素直なイイ子で、ホッとする。 ■こうの史代「長い道」【初】  あー……ゴメンナサイ何か苦手、なんでだろう??  多分、清純そうなヒロインの  内側から滲み出るエロさ、  昭和のボキャブラリーで言うところの  「むっつりスケベ」(え? 違う??)風味が  イタい感じに映るから、かもなぁ。  すいません、テーマとは関係ありませんでした。

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