人狼への転生、魔王の副官(09) の商品レビュー
- ネタバレ
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ヴァイト不在から始まる9巻である。今回は勇者製造機である「杯」による企てが物語の中心となっている。 事実上のアイリア回であり、イラストなどもその多くが彼女。そして初回版限定特典は「アイリアの手紙」であり、書きおろしは「魔王と副官の新婚旅行」なのだから、徹底している。 彼と彼女の物語がこうして結実する様を見られるのは、読者としては感慨深いものがある。いつも以上にイチャイチャしているが、それもまた楽しいものである。 一方、物語の内容は、魔王の副官を描く物語として正道と言っていいだろう。力を持つものが奪い取るのではなく、志を継承していく魔王と、それを支えるヴァイトを描いた形である。 勇者製造機がかき回したことで、収まるべきところに収まった9巻であった。 今回も星五つで評価したい。 改めて、実に質の高い書籍化だと思う。こうした趣向の凝らされた書籍化作が増えていくと、読み手としては大変うれしいのだけど。
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