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神さまがくれた漢字たち 増補新版 の商品レビュー

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2020/01/24

教養の源のような本だった。ただ、新書にしては高い(笑)。本文多色刷りのせいかな? 「漢字」というものが「人間の心の営みを写し取ったもの」であったことを初めて知った。白川静先生、すごい。白川先生の著書をもっと読みたくなった。

Posted byブクログ

2019/05/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

 白川静という、とんでもない学者さんに、そうとは気づかないで初めて出会ったのは、もちろん本の中で、高橋和巳という中国文学者で、作家の「わが解体」という、1970年ごろの、ある傾向の学生の必読書の中です。  その中に、1960年代の終盤、大学紛争(?)、闘争(?)で騒然たる、立命館大学の校舎の中に、灯の消えない研究室が一つだけあって、S先生の、その研究室には過激派(?)の学生たちも畏敬の念で接していたという内容の記述がありました。それが白川静研究室。  1980年代の後半「字統」「字訓」「字通」という、文字通り字書である辞書が、世に問われる15年ほど前の話ですが、あれが、この白川静のことだったと気づくのは辞書が評判になって、実際に手に取った2000年を超えてからのことでした。  その白川静さんもなくなって、10年以上の年月が経ちます。白川静の最晩年、大阪で高校の教員をされていた山本さんという方が、教えを受けて、この本を書かれたようですが、白川静という巨大な存在のエキスとでもいう部分について、10代の少年や少女たちに差し出されている本のつくり方には好感を持ちました。  ここのところの元号騒ぎで、気になったので、「令」という字について、探してみると、ありました。  《「令」について許慎(「説文解字」という後漢の字書の著者)は「亼(しゅう)」と「卩(せつ)」とから成るものと分析し、その「亼(しゅう)」は、「集める」の意味をもち、「卩(せつ)」は、「節」の意味をもち、それで、人を集め、竹の節でこしらえた「竹符」を与えて命令するのである、と述べますが、迂曲にすぎるせつです。 「令」は、礼冠をつけて、神の声に聞き入っている人の姿を、「象形」した文字にすぎません。・・・》  話題の熟語は、神さんの声を聞いて仲良くしましょう、くらいの意味になりそうですが、いかがでしょう。一度、字原辞典である「字統」ぐらいをお引きになれば、もっとよくわかりますが。  ともあれ、白川漢字学と中学生で出会い、「口(さい)」を知っている高校生が教室に座っているなんて、教員には夢のような話ですね。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201904200000/

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