議席配分の数理 の商品レビュー

一森哲男(著者)

2023/12/24

図書館で借りた。
いわゆる選挙制度を数学的側面で読み解いた本。アメリカ大統領選挙の制度史から読み解き、いわゆる「1票の格差」に繋がる1票の価値を算出する。情報理論の補足的解説を付した後に、ベストな配分方式(≒選挙制度)はどんなものか、日本で採用されているアダムズ方式とはどんなかを解説される。

読んでみてすごく感じたのが、数学のレベルが丁度良い(笑) 数学応用の理論だと、本をさらっと読んですぐには理解できない数式や論理がありがちだが、本書は解説も丁寧で分かりやすいこともあり、スラスラ読めた。
また、付録の「いろいろな平均」の解説も、今まで見た中で一番詳しかった印象だ。非常に面白い。

2021/05/03

数学が好きで割と勉強してきたというヤツだけが読破できる本．

Wikipediaでも扱っていない「ストラスキー平均」だとか「レニーのエントロピー」だとか，数学的定義は知っていても何に使うねんという思わざるえないような概念が選挙の議席配分の原理として使えるとか驚きですやん．ファビュラスとしか言いようがない．

数学勉強しておいてよかったと思える本なので自信がある人は是非！