バルパライソの長い坂をくだる話 の商品レビュー
セリフを重ねることで世界を創るような戯曲とは違って、一人の長いセリフの中で世界を表現できる詩的な言葉選びであったりを楽しむような作品。 岸田賞受賞作品。表題の「バルパライソ……」は南米、沖縄と幾つかの国で起こった死に纏わる歴史的な事象(たぶん)を辿る作品なのかなと。各国や地域で...
セリフを重ねることで世界を創るような戯曲とは違って、一人の長いセリフの中で世界を表現できる詩的な言葉選びであったりを楽しむような作品。 岸田賞受賞作品。表題の「バルパライソ……」は南米、沖縄と幾つかの国で起こった死に纏わる歴史的な事象(たぶん)を辿る作品なのかなと。各国や地域で起きたことを、「〇〇が言っていた」のように伝聞形式で綴られており、旅行記を読んでいるかのような気分になる。 これ、どうやって舞台演出するんだろうかと言うくらいに、一人がずっと話をしているのも不思議。似ている作品で言うと岡田利規の「三月の5日間」に影響受けてるのかな?という文書で、口語調で長台詞が続く。「三月…」とは少し違うなと思うのは、こちらの方がもっと抽象度が高く、神の目線からの台詞が多い気がした。
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