“流れ"の整理だけで会社が良くなる魔法の手順 の商品レビュー

森下勉(著者)

2019/07/15

流れ"の整理だけで会社が良くなる魔法の手順―知的資産経営のすすめー　
著：森下 勉

知的資産経営の目的は「持続的発展を実現する」ということ。
知的資産経営を有効に活用するポイントは、違い（尖り）を見つけ、（生み出し）、それを繋げ（ストーリー化）、顧客提供価値を実現する事である。
その手順は、①社内外の知的資産を洗い出し②顧客の「なりたい明日」（その先の顧客への提供価値）を明確に捉え③他社との違いや、顧客提供価値に向かう隠しさんの価値を評価し④その違いを繋げ、とらがせる活動（戦略）を決め⑤それを実践し、見直して次の活動を行うことである。

本書の構成は以下の7章から成る。
①企業事例
②流れの改善
③ええとこ活用経営のポイント（ストーリー化）
④BEN’ｓメソッドの使い方
⑤ええとこ活用経営
⑥ローカルベンチマーク
⑦本質を見抜く目はコミュニケーション能力である

知的資産経営を広めたい。良くなる企業を増やしたい。世の中を良くしたいという気持ちの結集として本来は暗黙知として隠しておきたい知的資産経営のメソッドを本書では誰もが使えるように工夫して紹介している。

もちろん誰もが出来るわけではないもののその志の芯の太さからメソッドの本質をのぞかせていただくことが出来た。企業を知るそしてその知った力を活かすには本書で言う「ストーリー化」はものすごい武器となる。複合的な知識とスキルがないとそれは出来ないもののやりたい。そんな気持ちにさせてくれる一冊。著者の凄さを痛感する。