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日本の国難 の商品レビュー

3.5

24件のお客様レビュー

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2023/11/30

日本企業、ひいては日本全体がここまで凋落したメカニズムを、特に雇用•賃金の面から論じており、今後の地方財政への話とスムーズに繋がっている内容でした。

Posted byブクログ

2021/08/02

2018年刊行の、経済評論家による近未来予想図。 人口減、少子化、見せかけの経済成長、その裏での債務財政悪化、技術革新と社会の変容(脱炭素と車、AI) 等々、正直日本に明るい未来はあんまり見えない… けど日本に限った話でもなく、欧米もアジアも発展途上国もどれも明るい未来がある...

2018年刊行の、経済評論家による近未来予想図。 人口減、少子化、見せかけの経済成長、その裏での債務財政悪化、技術革新と社会の変容(脱炭素と車、AI) 等々、正直日本に明るい未来はあんまり見えない… けど日本に限った話でもなく、欧米もアジアも発展途上国もどれも明るい未来があるとも思えない。グローバル化のおかげで金融破綻も環境破壊も世界は一蓮托生。 技術が進めばみんな豊かに幸せになるはずだった未来物語は一体どこに?ディストピアが口を開けて待っている? 良い物、良い考え、良い未来像があったとしても、今のままでいいとする惰性慣性がどうしても働くのでなかなかサクッと変化は起こらない。 中原氏は現政権には歯に衣着せぬ態度で断罪するし金融分析の専門家として、数値やバランスを冷徹に判断する。 唯一中原氏が前向きな希望として例に挙げるのは、創業地石川県に本拠を広げ、社員の生活と地域社会の幸福な発展を目指すコマツである。 個人的にも、日本はかつての藩くらいのサイズでの行政、経済を構築した方が国民は幸せになれるのではないか?と感じている。  

Posted byブクログ

2021/02/26

AI同士が会話して、工場を運営するようになる。 航空機エンジンや医療機器にAIを搭載する。 インダストリー4.0=AIによる工場自動化で、製造業の労働者が不要になる。 銀行生保損保もAIで人員削減可能。 流通、小売の無人化。 弁護士公認会計士などの専門職、医師も代替できる。 手術...

AI同士が会話して、工場を運営するようになる。 航空機エンジンや医療機器にAIを搭載する。 インダストリー4.0=AIによる工場自動化で、製造業の労働者が不要になる。 銀行生保損保もAIで人員削減可能。 流通、小売の無人化。 弁護士公認会計士などの専門職、医師も代替できる。 手術ロボット「ダヴィンチ」 人手不足より、AIによる失業が早い可能性がある。 第2次産業革命は、産業集積を必要としていたため、大量の雇用を生み出した。設備の更新も必要だった。 第4次産業革命は、既存の産業だけでなく雇用も破壊している。 購買力平価には、代替できない非貿易財が入る消費者物価指数より、企業物価指数のほうが適当。 ギグエコノミー=請負エコノミー=ギグとは、バンド一夜限りの演奏のこと=単発の仕事。 コマツのほうな地方重視の会社。広がらないのは、海外移転に目が向いているから。 秋田県の国際教養大学は卒業が難しい。 ITの技術革新では、ひと握りの人々だけが高額な収入を得る仕組み。=経済成長に比べて、実質賃金の伸びが少ない。 今の技術革新の問題は、雇用情勢が悪化するジレンマを解決できない点。 生産性が上がって賃金が上がらず、株価だけが上がる。 AI、ロボットへの課税。

Posted byブクログ

2020/11/24

古典的な経済理論では失業率が下がると賃金が上がるが、アマゾンショックでそうはいかない社会になっている。IT企業の隆盛で雇用自体が圧倒的に減っている。eg. アップル、アルファベット、マイクロソフトを合計した時価総額は251兆円で、24兆円のトヨタの10倍にもなるが、従業員総数は3...

古典的な経済理論では失業率が下がると賃金が上がるが、アマゾンショックでそうはいかない社会になっている。IT企業の隆盛で雇用自体が圧倒的に減っている。eg. アップル、アルファベット、マイクロソフトを合計した時価総額は251兆円で、24兆円のトヨタの10倍にもなるが、従業員総数は33万人でトヨタの36万人より少ない。各国でインフレ政策を取って物価が上がったといっても、経済が発展してそうなったのではなく、生活必需品の価格が上がったわけなので一般の人の生活は苦しくなるばかり。こういう経済状態で余剰資金は株などに回るので、株価がいたずらに上がる。アベノミクスの愚かさがわかりやすく書かれている。 経済統計のデータには零細企業のものは入っていない。つまり数字よりも実態は厳しい。コロナ禍の今、ここに気付いていることは重要と思うが、他に指摘しているのを筆者は見たことがないという。 政府は30年前からわかっていた少子化への対策を先送りしてきた。希望はコマツのすばらしい少子化対策・社会貢献。石川県への回帰の好循環。他の企業・地方自治体も見習うべき。

Posted byブクログ

2020/11/15

日本における賃金や雇用について、これからどうなっていくかを予測した本。 だいたいの問題は、少子高齢化問題が原因なんだろうなと思った。 AIなどによる生産性向上による雇用減少については、アメリカについては確かに問題だろうけど、生産者年齢の数が減っている日本については問題といえるか微...

日本における賃金や雇用について、これからどうなっていくかを予測した本。 だいたいの問題は、少子高齢化問題が原因なんだろうなと思った。 AIなどによる生産性向上による雇用減少については、アメリカについては確かに問題だろうけど、生産者年齢の数が減っている日本については問題といえるか微妙なところだとは思う。そういう社会に対応できない人がでてくるだろうとは思うので、そういう意味では問題だと思うけど。 はじめにで書かれてあった「経済学者になるには冷徹な頭脳と温かい心の両方が必要である」という言葉は初めて知った。アルフレッド・マーシャルという方の言葉だそう。いい言葉だなと思ったので、覚えておきたい。 それにしても、1990年には少子化問題をうけて、どうすればいいかの提言(これからの家庭と子育てに関する懇談会)をだしていたという。安倍政権でようやく、「幼児教育の無償化」や「待機児童の解消」を打ち出したとのことだけど、どうしてこんなになるまで何もできなかったんだ。 自動車については、今後、電気自動車にシフトしていく方向なんだろうなと思った。海外では、将来的にガソリン車を廃止していく動きになっているらしい。電気自動車っていまだに公道を走ってるのみたことないのだけど、日本でも普及していくのだろうか。サービスエリアやショッピングモールに充電スタンドがあったりするけど、そこに車が止まってるところすら見た覚えがない。

Posted byブクログ

2020/01/13

2020-6 金融緩和で経済成長するにはいろんな条件があり、今は投資する先が見当たらず不動産やリスクマネーがバブルになっている、というのはよくわかる話。AI、IT の活用が非労働集約のデジタル企業に利する一方、雇用を産み出さず、格差を拡大させている。かといって労働集約型産業に戻る...

2020-6 金融緩和で経済成長するにはいろんな条件があり、今は投資する先が見当たらず不動産やリスクマネーがバブルになっている、というのはよくわかる話。AI、IT の活用が非労働集約のデジタル企業に利する一方、雇用を産み出さず、格差を拡大させている。かといって労働集約型産業に戻る選択肢はないわけで特に人口が減っていく一方の先進国のソフトランディングな行末がなかなか見えない、とそんなに特別な話はしていないけど危機感は正しく煽られます。

Posted byブクログ

2019/08/28

金融緩和、債務問題、労働数と上場企業株価は比例しない、といった現在の世界経済を整理するのには良かった。 結局、技術革命により労働集約型ビジネスに株式市場は興味がなく、少数の人数で利益をつくる企業に魅力を感じる。Nが利くビジネス。 結果、特定の人が儲かるシステムなのだと改めて感じる...

金融緩和、債務問題、労働数と上場企業株価は比例しない、といった現在の世界経済を整理するのには良かった。 結局、技術革命により労働集約型ビジネスに株式市場は興味がなく、少数の人数で利益をつくる企業に魅力を感じる。Nが利くビジネス。 結果、特定の人が儲かるシステムなのだと改めて感じる。 一方で、人口増加=経済発展という常識はまだ健在していると感じるが、これも結局は、特定のステークホルダーにお金が集まる。自分で稼ぐ以外の方法も、結局はそういった企業に投資して利益を分けてもらったほうが、資本主義の時代には理にかなっている。。。

Posted byブクログ

2019/05/26

文字通り、日本の今後を見据えた一冊。 冷静に現状分析をし、基本的には悲観的ながらも、その中で解決策を見出す姿勢は勉強になった。

Posted byブクログ

2019/02/11

どこかで勧められてたから読んでみたけど、目新しいこと書いて無いですね。 コマツの事例は地方再生の好例ですが、こういうことできる企業がいくつあんのかとか、できて20としても救われる自治体は20ってことでしょ。切り札にならないよなぁと。

Posted byブクログ

2019/01/22

中国の電気自動車メーカーは、今後再編が進み、比亜汽車(BYD)をはじめとする数社の大手企業が誕生し、先進国のメーカーと互角以上の競争をするようになるかもしれない。 日本で2013~15年の実質賃金が大きく下落し、2014~16年の個人消費を減少させた理由は、円安が進行して輸入品...

中国の電気自動車メーカーは、今後再編が進み、比亜汽車(BYD)をはじめとする数社の大手企業が誕生し、先進国のメーカーと互角以上の競争をするようになるかもしれない。 日本で2013~15年の実質賃金が大きく下落し、2014~16年の個人消費を減少させた理由は、円安が進行して輸入品の価格が上昇したため。 本社機能を地方に分散したコマツでは、結婚率が東京本社で50%、石川で80%、結婚した女性の子どもの数は東京で0.9人、石川では1.9人となり、掛け合わせた子どもの数は3.4倍の開きが出ている。

Posted byブクログ