アジアに生きるイスラーム の商品レビュー
東南アジアの社会の様子というのは、国それぞれに多様で、なかなかイメージしづらい。この本は、イスラームがそれぞれの地域・社会でどのような存在であるのかを、具体的な町や農村、そしてそこに住む人々に即して、報告してくれている。文章は玉石混淆であるが、イスラームという視点から、東南アジア...
東南アジアの社会の様子というのは、国それぞれに多様で、なかなかイメージしづらい。この本は、イスラームがそれぞれの地域・社会でどのような存在であるのかを、具体的な町や農村、そしてそこに住む人々に即して、報告してくれている。文章は玉石混淆であるが、イスラームという視点から、東南アジアの様々な地域の事情を眺めているので、テーマもバラバラな地誌的記事の寄せ集めよりも、それなりにおもしろく読める。特にマレーシアのイスラームにおける都市と田舎の違い、およびSNS等の影響に関するレポートがおもしろかった。また終章の、中東としっかりつながっているインドネシアのイスラム過激派の動向やそれに対抗するイスラム穏健派の動向なども勉強になった。
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