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伝説の編集者 坂本一亀とその時代 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2024/01/30

坂本龍一のお父様は、熱く激しい編集者だった。 一人の小説家を世に送り出すということは ただの職業ではなく、ほとんど出産に近いと思った。

Posted byブクログ

2023/08/20

高橋和巳 埴谷雄高 野間宏 三島由紀夫など錚々たる作家たちの作品を手がけた坂本龍一の父親 一亀。 文学と音楽と領域は異なるが人間関係ではアノニマスながら自分の生きる分野ではまさしく雄弁に剛腕振るったクリエイターだったのだろう

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2023/05/09

  坂本龍一の死去でこの本を手にしたが、戦後文学史が書かれているようで大変興味深く面白かった。坂本龍一はこの父あっての偉大なアーティストだったんだろう。一読進めます。

Posted byブクログ

2023/04/16

教授こと坂本龍一氏の訃報を機に思い切って積読本を読了しました。 河出書房の文芸誌『文藝』の元編集者にして「伝説の編集者」と呼ばれる坂本一亀氏がいかに戦後の名作家たちと渡り合い、彼らの著作を世に送り出してきたかについて、かつての一亀氏の部下であった方が著した評伝が本作になります。 ...

教授こと坂本龍一氏の訃報を機に思い切って積読本を読了しました。 河出書房の文芸誌『文藝』の元編集者にして「伝説の編集者」と呼ばれる坂本一亀氏がいかに戦後の名作家たちと渡り合い、彼らの著作を世に送り出してきたかについて、かつての一亀氏の部下であった方が著した評伝が本作になります。 野間宏、三島由紀夫、埴谷雄高、高橋和巳……。純文学には全く詳しくないのですが、戦後文学史に燦然と名を輝かす、いずれも一筋縄ではいかない個性の持ち主である彼らに「書かせる」立場であった一亀氏も相当一癖も二癖もある人物であったようです。 教授の父君が名編集者にして鬼編集者であったというのは本書を読む前から何となく存じていましたが、そのようにコテコテの経歴の父君の元からいかにして教授のような音楽で名を馳せる息子が誕生したのか? を知りたいと思ったのも、しばらく前に本書を購入したきっかけでした。 燦々たるラインナップの作家の面々に対して単なる執筆の伴走者や原稿の取り立て人という立場にとどまらず、並々ならぬ太さの信頼を築き上げ、まさに共同作業で作品を作り上げていく努力と執念の人であった一亀氏。 最終章で著者が記している通り、極めて優れた音楽のクリエイターである息子と同様、一亀氏もまた1人の偉大なクリエイターであったのだと、今は理解しています。 ただ、本作には、一亀氏が編集長在任期間中に名作は生み出しても利益を生み出すことはできなかったなど、出版ビジネスに携わる一会社員としては必ずしも成功したとは言えないとする考察や、部下にも軍隊流の命令口調で昼夜を分かたぬ対応を強いるなどのワンマンぶりも、元部下の立場からシビアに記されています。 そのような行動を昔気質、昭和のモーレツ社員(死語)と言ってしまえばそれまでですし、利益を生み出さないものやコンプライアンスを守らないものは評価されにくい現代=2020年代のビジネス常識ではあり得ないことなのですが、一方で、過去の遺物として貶めたり評価の対象外とするには違和感があります。 もちろん全く同じやり方を現代の文芸界に適用することはしてはいけないことだと思います。ただ、現代の編集者も恐らく、現代において可能なやり方で有望な作家たちにアプローチして向き合い、作品の創作過程に携わっているに違いありません。形は違えど、きっと今もどこかで伝説の編集者は生まれ育っている筈だ、と信じています。

Posted byブクログ

2018/10/09

単行本は友人から借りて読んでいたが、NHK 「ファミリーヒストリー坂本龍一~父との葛藤 福岡藩黒田家に仕えた先祖~」の放送前の”予習”も兼ね文庫版を読んだ。

Posted byブクログ