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ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲 の商品レビュー

3.4

12件のお客様レビュー

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2023/08/28

小泉八雲という名前に期待を寄せた自分が悪いのですが… 別に主人公はラフカディオ・ハーンでなくてもよかったかも…

Posted byブクログ

2023/04/13

「境界の少年」 車内で語られる。 あれは何だったのか分からないが、無事に此方の目的地に到着することが出来てよかったな。 「眠れぬ子らのみる夢は」 毎年現れるのは。 親元を離れ今までとは違う生活に慣れ始めた頃、ふとした瞬間に懐かしく思えるのだろうな。 「忘れじのセイレーン」 約...

「境界の少年」 車内で語られる。 あれは何だったのか分からないが、無事に此方の目的地に到着することが出来てよかったな。 「眠れぬ子らのみる夢は」 毎年現れるのは。 親元を離れ今までとは違う生活に慣れ始めた頃、ふとした瞬間に懐かしく思えるのだろうな。 「忘れじのセイレーン」 約束してほしい。 身体不調を伝えればどうなるか分かっていたからこそ、隠し続け最期に想いを託したのだろ。 「誰がために鐘は」 墓がよく見える。 景色としては普通最悪だと思うだろうが、うまく利用しようと考えたら素晴らしい場所だな。

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2023/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怪異譚…幽霊もの…?イギリスは幽霊の本場だったなぁと思わせる雰囲気。ちょっとしたミステリ(謎解き)要素もある。まだ目をケガする前設定なんだなぁ。巻末の参考資料のすごさにびっくりしちゃった…。なんとなく八雲作品を意識してるんだろうなぁ。 「境界の少年」は怪異の雰囲気が強く、「眠れぬ子らのみる夢は」「忘れじのセイレーン」「誰がために鐘は」は怪異と謎解きが6:4くらいな印象。 「境界の少年」…いつの間にか境界に連れ去られちゃうところだった、危ない。あと名前聞いてないのに「パトリック」とあったのは境界にいたからかな。 「眠れぬ子らのみる夢は」…八雲は母をずっと追い求めていたからな… 「忘れじのセイレーン」…らしゃめんが頭をよぎった。これは後の日本趣味とセツへの伏線…??? 「誰がために鐘は」…怪異100%かと思いきや、詐欺師のあたりは普通の謎解きミステリだった。

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2022/11/02

父母を亡くし、異母兄に疎まれ北イングランドの神学校へ厄介払いされたオーランド。学校編入のために乗り込んだ列車で奇妙な少年と出会う。 怪異譚を蒐集するその少年こそ、若かりし頃の小泉八雲である。 八雲が思ったよりも饒舌+毒舌な感じで面食らった。歴史的に正しいかは別として、キャラクター...

父母を亡くし、異母兄に疎まれ北イングランドの神学校へ厄介払いされたオーランド。学校編入のために乗り込んだ列車で奇妙な少年と出会う。 怪異譚を蒐集するその少年こそ、若かりし頃の小泉八雲である。 八雲が思ったよりも饒舌+毒舌な感じで面食らった。歴史的に正しいかは別として、キャラクター造形と話の流れは分かりやすい。 日常と非日常がほんのり混ざり合う様な作品。

Posted byブクログ

2022/06/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

母を亡くした少年オーランドは顔も知らなかった親族に北イングランドの神学校に送り込まれる。 “音楽”と“家族”と“住みなれた場所”を失ったオーランドは、寄宿舎で怪異に親しむレフカディオス・ハーンと出会い行動を共にするようになる。 19世紀イギリスの怪異ミステリー譚。 若かりしラフカディオ・ハーン! 「境界の少年」 オーランドはコパートメントで、同じ年頃の生年に声をかけられる。幽霊列車の怪談をはじめた彼の話にいやいや耳をかたむけるが… …列車と異界は鉄板でいいですね!密室なとことか、何処かへ連れられていく雰囲気とか 「眠れぬ子らのみる夢は」 新入生たちの間に“砂男”の目撃談が広がる。その男に砂を投げつけられた生徒は目が真っ赤になるのだ。同じころ聖母マリアを見たという相談を受ける。 …かわいらしい怪異でした。 「忘れじのセイレーン」 日本からきた人魚の木乃伊を後輩の家で見せられる。その日からオーランドの体調が日に日に悪くなっていく。 …恋情。舞姫。 「誰がために鐘は」 ハロウィンが近づき、墓守の老トマスには心配ごとが。柵に引っかけられていく人形の秘密をさぐる。 …裏墓地を訪れるもの。悪い子にはお仕置きを。 〇小泉八雲が主人公!エッセイがとても好きでした。 お話ごとの事件だけでなく、話が進むにつれ二人が少しずつ相手に自分の背景を語り、傷を癒していく様子がいいなと思った。 巻末の参考文献リストを見ても、物語の“厚さ”も、丁寧に世界が作り込まれていることを。 現世と怪異のあわい。

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2021/03/07

小泉八雲の若かりし頃の話です。 思わず、Wikipediaで調べてしまいました。 19世紀の英国が舞台ですが、怪異について考えている時間が多いため、あまり神学校の厳しさや英国特有の雰囲気という訳ではなく、海外に詳しくなくてもすんなり読めてよかったです。

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2020/02/02

「境界の少年」 ロンドンのキングス・クロス駅から5時間。 神学校である聖カスバート校に入学する少年が、もう一人の少年に出会いきいた話。 境界でみた白昼夢。 奇しくもその日は以前もう一人の少年が列車内で亡くなった日でした。 出会った同じ寄宿舎の少年の名はパトリキオス・レフカディオス...

「境界の少年」 ロンドンのキングス・クロス駅から5時間。 神学校である聖カスバート校に入学する少年が、もう一人の少年に出会いきいた話。 境界でみた白昼夢。 奇しくもその日は以前もう一人の少年が列車内で亡くなった日でした。 出会った同じ寄宿舎の少年の名はパトリキオス・レフカディオス・ハーン。 「眠れる子らのみる夢は」 オーランド・レディントンとパトリキオス・レフカディオ・ハーン(パトリック・ハーン)は学寮の2人部屋で同室になります。 学寮内では夜になると眼を奪いに来る砂男がいるという噂がたちます。 果たして砂男とは何者か? 又、聖母マリアの顕現や家で飼っていた仔犬をみたという新入生が現れます。 パトリック・ハーンは鮮やかに謎を解きますが。 ヒントはタイトルの「眠れる子らのみる夢は」です。 「忘れじのセイレーン」 ファーガソン夫妻の家にあった日本製の人魚の木乃伊を預かることになったお話。 木乃伊を預かってからオーランドは女性の歌声が聴こえるようになり、眠れなくなってしまいます。 パトリックは木乃伊は何かを訴えていると言い出しますが。そしてパトリックは木乃伊のとある秘密を探り出します。そこには木乃伊を日本から持ってきたラムゼイ氏のとある過去がからんでいます。 「誰がために鐘は」 ハロウィンの頃、オーランドはパトリックに墓地に行こうと誘われます。そこで出会った墓守の老トマス。 みつけた三体の人形。 夫を亡くしたばかりのウェアリング夫人。 血染めの服の切れ端。 ダラム大学の遊び人の学生エヴァンズがウェアリング夫人に近づいたことがわかり、パトリックとオーランドは夫人の家を訪ねます。「非力な女性だからといって、男ひとりを殺せないことはないからね」果たしてウェアリング夫人は息子は今留守だと言って二人を迎え入れます。 不思議な話であり、微笑ましい話、心あたたまる話、狂気をおびた話もありました。 バラエティに富んだ事件をパトリックこと隻眼の異端者である小泉八雲が謎を解き明かします。 英国の幻想的な雰囲気が醸し出され、独特の趣と推理のシャープな切れ味がありました。

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2019/12/01

【内容】若かりし小泉八雲が寄宿舎で出合う怪異たちの正体は? 【感想】小泉八雲である必要はあまりない感じもするが。イメージする八雲よりクールな感じ。作品自体は暇つぶしに向いている。精霊のようなものが存在しつつ、謎はわりとリアルに解く。 ▼小泉八雲に関する簡単なメモ 【ウィリアム・...

【内容】若かりし小泉八雲が寄宿舎で出合う怪異たちの正体は? 【感想】小泉八雲である必要はあまりない感じもするが。イメージする八雲よりクールな感じ。作品自体は暇つぶしに向いている。精霊のようなものが存在しつつ、謎はわりとリアルに解く。 ▼小泉八雲に関する簡単なメモ 【ウィリアム・ファーガソン】一学年下の学生。熊のぬいぐるみのようにのんびりした感じ。パトリックと親しい。愛称はウィル。 【オーランド・レディントン】語り手。編入生。チェロをたしなむ。母に育てられるが亡くなったので合ったこともない父に引き取られるも寄宿学校に放り込まれる。寝起きが悪い。 【コンラート】砂男に追われてる学生? 【砂男】ドイツ出身の妖魔。子どもの目に砂をかけて眠らせる。 【聖カスバート校】イギリスにある厳しさだけが一流のカトリック系寄宿校。 【パトリキオス・レフカディオス・ハーン】寄宿舎でオーランドと同室になった小柄な学生。愛称はパトリック。怪異譚が好き。ロバート兄さんを通じてあちらの世界にいろいろな友だちがいるらしい。 【ライナス・トンプソン】ウィルの友人。 【ロバート兄さん】鴉のような黒い鳥の姿をした死者の魂?見える人には見える。パトリックを見守っているらしい。愛称はロビン。

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2019/06/16

複雑な家庭環境の中で神学校に送られたオーランドが、不思議なモノが見えるという設定の小泉八雲と知り合い不思議に遭遇していく。 西洋東洋の伝承の中の存在・謎解き・19世紀のイギリス・寄宿舎と盛りだくさんの設定だが、それらが上手く混ざり合って青春小説にもなっている。 オーランドとパトリ...

複雑な家庭環境の中で神学校に送られたオーランドが、不思議なモノが見えるという設定の小泉八雲と知り合い不思議に遭遇していく。 西洋東洋の伝承の中の存在・謎解き・19世紀のイギリス・寄宿舎と盛りだくさんの設定だが、それらが上手く混ざり合って青春小説にもなっている。 オーランドとパトリック(八雲)のやり取りも軽快で、どんどんバディっぽくなっていくのも面白い。 いろいろなものを詰め込んでごちゃごちゃしているようにも思えるが、今後の話の方向性を紹介しているようにも思える。 続編も出ているようなので読んでみたい。

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2018/07/14

小泉八雲の若き頃の話。 「あっち」「こちら」「境界」この言葉がよく出て来る。 読んでいて何故か京極堂のセリフは多々思い出してしまった。 1番に浮かび上がったのは「この世に不思議な事など何も無いのだよ、関口くん」だった。 パトリック(小泉八雲)のセリフ「人はいつだって自分の視たいよ...

小泉八雲の若き頃の話。 「あっち」「こちら」「境界」この言葉がよく出て来る。 読んでいて何故か京極堂のセリフは多々思い出してしまった。 1番に浮かび上がったのは「この世に不思議な事など何も無いのだよ、関口くん」だった。 パトリック(小泉八雲)のセリフ「人はいつだって自分の視たいようにしかみないものさ」とある様に自分の理解出来ないもの・理解しようとしないものに関して人間は「不思議」という言葉で片づけてしまう。 「怪奇」とされるエピソードもその奥。隠された事実に目を向ければ「怪奇」若しくはただ「ホラー」として片づけられないものが浮かび上がってくる。最後の話はサスペンス風なのも絡んでいて面白かった。

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