銚子電鉄六・四キロの追跡 の商品レビュー
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○私立探偵が殺された真相は銚子に無い!?丁寧な捜査で得られる気づきとは 銚子電鉄の取材をする鉄道月刊誌クルーは、途中カメラを盗まれる事件があるも取材を進める。しかし翌日犬吠埼で遭遇した死体は、カメラを盗んだとおぼしき男性だった。 殺された私立探偵の本橋は東京の人間で、400万の預金があったのに600万の現金を借りていたという。捜査中に、その貸していた金融業者の支店長も都内のホテルで殺され… 十津川が着目したのは、本橋があわせて1000万円もの現金を手にしていた理由だ。ゆすられていたのか、投資がしたかったのか。また、盗まれたカメラには何が写っていたのかという点、そして支店長の行動もポイントで、なぜ有名な銚子駅ではなくその先の外川駅に向かったのか、という点だ。すべて現地調査をするなかで得られる情報はいずれも解決に導くことになる。 まさしく、銚子電鉄がどんな構造の路線であるかを読み解かないと解決されないわけである。ただそれは鉄道ファン的に面白みがあるわけではないのだが、そこまで様々な沿線情報が出てくると、やはり現地に赴きたくなるのも、西村作品の醍醐味であろう。
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