木崎夫婦ものがたり 旦那さんのつくる毎日ご飯とお祝いのご馳走 の商品レビュー
食べるということは、自分に取り込むということなのだなぁ いづれ自分を形づくるものならば、美味しく楽しく良いものを食べたい
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親が偉大だと子どもたちは大変そう… ○○の娘(息子)というラベルを貼られてしまうから。 結婚した旦那さんはそのラベルを貼らずにそのままの自分を見てくれる。 ありのままの自分でいられる存在… そういう存在の人と出会いたいですね。 同業者の幼馴染の登場で、何か展開に変化はあるのかな...
親が偉大だと子どもたちは大変そう… ○○の娘(息子)というラベルを貼られてしまうから。 結婚した旦那さんはそのラベルを貼らずにそのままの自分を見てくれる。 ありのままの自分でいられる存在… そういう存在の人と出会いたいですね。 同業者の幼馴染の登場で、何か展開に変化はあるのかな~と思いましたが、何も変わらず… 約束を守ろうとした幼馴染。 その約束は自分とのものではなく、死んだ人間とした約束… 幼馴染は生きてる自分ではなく、死んだ人間を優先した…その事実がショックだった自分… 本当に自分のことが大事だったら、生きてる自分を優先してくれるはずだと… 幼馴染も何か一言かけてれば良かったのにな… 「必ず取るから、待っててくれ」みたいな… そうなると思っていた未来が、現実の未来になるとは限らないですからね。 緊張感のあるはりつめた空気の中にいる木崎さんが癒しの存在です。
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文筆家の主人公が結婚した相手は、主夫になった。 のんびりと、ふんわりと寄り添う二人。 そんな日常に、主人公の同業者で幼馴染がこんにちは? 地味に嫌みを言うような男は嫌だな、と思ったのですが 幼馴染と同業者にしては、何か変だな、と。 今のふんわりした状態と、過去のぎすぎすしたり...
文筆家の主人公が結婚した相手は、主夫になった。 のんびりと、ふんわりと寄り添う二人。 そんな日常に、主人公の同業者で幼馴染がこんにちは? 地味に嫌みを言うような男は嫌だな、と思ったのですが 幼馴染と同業者にしては、何か変だな、と。 今のふんわりした状態と、過去のぎすぎすしたり 淡々としたりする過去。 何か因縁でも…と思っていたら、驚きの過去でした。 約束を守ろうとする側と、破ってくれという側。 確かに、生きている方が大事です。 選択を誤った時点で、それはもう無理なのかと。 しかし、じゃぁこの生活は? と 若干思ってしまいました。 いや、本人達が納得してるならいいですけど 背景をしると、何かいびつな感じがします。
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作者の今月の新刊の「京都烏丸のいつもの焼き菓子」の表紙が気になって読んで、作者の書く文章をもっと読みたい欲が湧いたので購入しました。 ライトノベルと一般文芸の違いとはなんなのか頭を悩ませられるような小説。ほんわかしてそうなタイトルと表紙絵からは全く想像しなかったずしんとくる話で、...
作者の今月の新刊の「京都烏丸のいつもの焼き菓子」の表紙が気になって読んで、作者の書く文章をもっと読みたい欲が湧いたので購入しました。 ライトノベルと一般文芸の違いとはなんなのか頭を悩ませられるような小説。ほんわかしてそうなタイトルと表紙絵からは全く想像しなかったずしんとくる話で、表紙で決めずに読んでみんなという声があげたい気持ちが止まらず、ついブクログアカウントを作ってしまった。 モノローグで進む話。心情を文章にするのが仕事の小説家なのにそれをきちんと言葉にできてない主人公が終盤で結実させる時にざわっと流れが加速する感じ。静かな美しい邦画になりそうな文章でとても好きです。この本は重みのあるハードカバー本で売って欲しい。手に本の重みを感じつつゆっくりページをめくりたい感じ。好きです。
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面白くなかった。ゆすらさんの揺れ動く心情の描写がしつこいくらい。大物作家を父にもち自らも作家となってプレッシャーと創作の中で苦しみ、そして突然父の自殺という衝撃で精神的に危なかった時に木崎さんと出会って救われた。木崎さんもエリートサラリーマンに絶望していたタイミング。木崎さんが仕事を辞めて作家のゆすらさんをサポートする形となり結婚。ただただ木崎さんの作る料理、デザート、、羨ましい〜そして木崎さんはイケメンに違いない!
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最近多くみられる食べ物系のお話しかと思いきや、 偉大な作家の父をもつ、1人の女性作家の苦悩のお話でした。 でもでも結婚した相手が料理やおやつを作ってくれる優しい旦那様なのです。旦那様というより執事のように私には見えてしまう。 旦那様の存在がゆすらという女性の心の安らぎ場所。 ...
最近多くみられる食べ物系のお話しかと思いきや、 偉大な作家の父をもつ、1人の女性作家の苦悩のお話でした。 でもでも結婚した相手が料理やおやつを作ってくれる優しい旦那様なのです。旦那様というより執事のように私には見えてしまう。 旦那様の存在がゆすらという女性の心の安らぎ場所。 父親も母親も他界してしまい、その悲しさの為か旅に出てしまった弟、 そして同じ作家として活躍する幼馴染の崇。 彼との関係も複雑。最後にはお互い笑顔になるけど。 とにかく食べるシーン以外はゆすらの一人称というか、常に自分に問い続ける感じ。 結構面白かったので、この作家さんの作品は読んでみたいと思ったけど、電子書籍が多い模様。
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文豪の娘だった主人公。父親と同業の文筆家の道を選んでしまう。元々の細やかな感性が自分を苦しめてしまう気質を持っていた。 父親と母親の喪失によって自身も崩壊した中、料理上手で自分の事を全く知らない男性に出会う。好奇心という棘のない存在。何処かで居心地の良さを感じ結婚。 人生って、ちょっとの時間と巡り合わせで、思わぬ方向に切り替わってしまうよね。 この作者は、登場人物それぞれの心地をはっきりとした言葉で表現しなかったので、何処で回収するんだろうかと気を揉んでいたけれど、それは最後の最後で束ねられて、とりあえずホッとしました。
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独特のリズム感を持った文章がよかった。 カバーイラストとは裏腹に、深い靄の中をさまようかのようにずーっと不安。大部分を占める語り手の思考も含め決して好きなタイプのストーリーではないのだけど、嫌いにもなりきれないまま一気に読み終えた。 多分、おもしろかった。 楽しいとは言いがた...
独特のリズム感を持った文章がよかった。 カバーイラストとは裏腹に、深い靄の中をさまようかのようにずーっと不安。大部分を占める語り手の思考も含め決して好きなタイプのストーリーではないのだけど、嫌いにもなりきれないまま一気に読み終えた。 多分、おもしろかった。 楽しいとは言いがたかったけど多分、おもしろかった。 もっと読んでみたい作家さんリスト入り。 期待をこめての☆4つ。
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小説家のゆすらは物腰柔らかで優しく、料理上手な主夫の木崎さんと父の残した古民家でゆるやかな二人暮らし。 タイトルと装画の印象からはほのぼのほっこりスローライフに見えるかもしれませんが、生きていくことにひどく不器用で、喪失の悲しみに心を囚われたままのゆすらの目線で紡がれる物語には息苦しさと不穏な空気が終始漂う。 偉大な小説家である「島田仁」の娘であり、同じく小説家になった「島田ゆすら」はあくまで二世扱いからは逃れられない。 あたかも「島田仁」の作品のひとつとして筋書きを与えられたかのような人生を生きるゆすらは、物語の書き手である父を亡くし(おそらく自殺であったことがほのめかされる)、ひとり取り残された家という名の舞台に立ち尽くす。 社会から置き去りにされたかのような彼女に手を差し伸べてくれたのは、後に夫となる木崎でーー ばらばらになった家族に取り残され、書き手が去った後も「島田ゆすら」の役割を期待され続けるゆすらの新しい家族となり、臆することなく古くからの彼女を知る面々の懐へと、美味しいご飯とともにすっと入っていく木崎の存在は揺らぐゆすらを繫ぎ止める唯一無二の役割を果たしてくれる優しさに溢れている。 ふたりで作りあげた「家族」の再生は小説家島田ゆすらが自らの人生を「島田仁」の小説の登場人物としてではなく、「木崎ゆすら」が切り開く物語として歩むことへと続いていき、その結果が小説家としての次のステージにも繋がっていたのかな。 物語ることへの息苦しさと真摯さ、生きることの苦しさ、それでも、だからこそそこにまっすぐに向き合いながら自分の人生を、そこに寄り添ってくれる大切な人とともに生きていくことへの希望に満ちているかのような結末がとてもあたたかでした。
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ただのほんわか物語ではなく、文筆家であるゆすらの仕事への苦悩、同じく文筆家で偉大な父の娘とされる苦悩などがあり重くも描かれている。 出会い方から結婚までの流れがすごい。 旦那の木崎さんが作る数々のご飯が美味しそう。 なにも言わずともゆすらのことがわかり、それとなくご飯を用意したり元気づけようとしているところが素敵。 このふたりのほんわかした空気、雰囲気が、私もほっこりさせてくれた。 とにかく木崎さんが優しくて優しくて、穏やかな微笑みが目に浮かぶ。 私もこんな旦那さんが欲しいな。 表紙や内容紹介とはイメージが異なるかもしれない。 独特な文体や雰囲気があった。 それもあってか読むのに時間がかかりましたが、良い作品だと思います。
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