意思決定を助ける情報可視化技術 の商品レビュー
可視化技術の研究開発動向についてまとめている。 序論:情報可視化の定義・歴史・展開 ・情報可視化の用途:Overview(概観)、clarification(解明)、handling(操作)、announcement(報告) 第2章 データ構造と情報可視化手法 ・データ構造ご...
可視化技術の研究開発動向についてまとめている。 序論:情報可視化の定義・歴史・展開 ・情報可視化の用途:Overview(概観)、clarification(解明)、handling(操作)、announcement(報告) 第2章 データ構造と情報可視化手法 ・データ構造ごとによく用いられる一般的な可視化手法を紹介し、それらのメリットやデメリット、改善の方向性を述べている。 ・多次元データ、ネットワーク、時系列など。 ・複数の種類のデータの可視化を組み合わせる方向性も議論。 第3章 情報可視化の操作と評価 ・Visual Information Seeking Mantra ・hyperbolic tree は focus+context に便利な手法として導入 ・データ→構造化→視覚要素への変換→描画→表示→操作(フィードバック) ・評価手法には、定量評価、被験者実験、主観評価、評論がある ・5P: performance, preference, perception, process, product 第4章 視覚特性から考える情報可視化デザイン ・各視覚要素のメリットとデメリット ・メンタルマップを保持したデータ配置 ・よくない視覚表現 第5章 情報可視化の適用事例 ・情報可視化は特定のアプリケーションのための手段にもなるし、情報可視化の開発研究のために適当なアプリケーションが選択されるということもある。 ・「見逃してはならない情報が埋もれやすい」アプリケーションが存在する ・対話的に興味深い部位を探す意味のあるデータ、鑑賞するのに時間を要するデータ、リアルタイム監視の必要があるデータ、人間が意味づけする必要のあるデータ、意思決定のために眺めるデータは可視化の意義がある 第6章 ビッグデータと情報可視化:人間主体型のデータ分析手法の確立に向けて ・volume, velocity, variety, veracity, value ・データ量の適正化や視認性の高いデータ構造の構築、不確実性を考慮した描画手法も課題。 ・分析と可視化の反復、視覚に置いては知識との照合が行われる。仮説に基づく分析手段の選択。 ・visual analytics:分析手法と可視化手法の組み合わせを自在にする方法論 ・対話操作、視覚認知、仮説検証、意思決定支援 ・「可視化対象となるデータ構造に基づく分析手法」と「入力データドメインを対象とした分析手法」がある ・問題を明確に定義するのが難しいとき、人間の目で問題そのものを確認しながら分析する必要がある 第7章 機械学習と情報可視化:人間と機械の関係を最適化するために ・人間主導で学習成果を逐次的に最適化するための可視化 ・可視化結果生成を支援する機械学習 ・可視化結果の選択を支援する機械学習(たくさんの枚数の可視化結果からの選択)(正しい操作手順に基づいた可視化結果の選択) ・「人間がデータを理解する工程を機械に手伝ってもらうこと」(p. 121) 第8章 VR/ARと情報可視化:データ分析を現実世界に還元する ・immersive(没入的) ・俯瞰よりも局所を見れれば良いというユースケース、あるいは、現実空間や写真との重ね合わせが有効な場合 ・視覚以外でもいい ・複数のユーザによる協調作業は没入感や現実感を与える 第9章 情報可視化の研究開発の展望:「可視化」に続くものはなにか ・目標(データを目視して理解し、次の行動につなげる)を達成するためであれば既存の技術の組み合わせでもいい。 ・可読化はゴールではない。visual analyticsやimmersive analytics に開かれている。 ・「機械との協力関係の中で人間がデータ理解を先導し、人間自らがその結果に対して主導的にアクションを起こす仕組み」(p. 142) 感想 ・サーベイサイトの紹介が多い
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