アルヴァ・アールトの建築 の商品レビュー
図書館で偶然手に取った。 「大きな機能主義」 建築における本来の「機能主義」は、「建築の形態は実際の機能や目的によって規定される」というものであり、ここでいわれる機能には技術面や経済面に限らず、人間の心理や生理に関わる機能までもが含まれる。「技術の機能主義は本源的な建築をもたら...
図書館で偶然手に取った。 「大きな機能主義」 建築における本来の「機能主義」は、「建築の形態は実際の機能や目的によって規定される」というものであり、ここでいわれる機能には技術面や経済面に限らず、人間の心理や生理に関わる機能までもが含まれる。「技術の機能主義は本源的な建築をもたらさない」とも語るアールトは、当時の「機能主義」が建築の発展に大きく貢献したことを認めた上で、その機能を人間の生理的、心理的な側面にまで拡張して捉え、「建築を人間的にする」「物質の世界を人間の生活と調和させる」=「大きな機能主義」というテーマを掲げた。 stairs&floors サウナッツァロの村役場 議場へのアプローチ path&corridor アラヤルヴィ庁舎 幅と高さが変化する中央廊下 column&frame アールトスタジオ 板状の柱に三角トップライトから光を落とす skylight&reflector 国民年金会館本館 クリスタルスカイライト reflector各種 あと照明器具全般 が特に興味を惹かれたのでメモ。
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アアルトの建築の細部に注目した作品集。 いきなりドアノブの章から始まる。 それは建物で最初に人の手が触れるところなのだから。 大量生産された工業化部品ではないが、さりとて緊張を強いるような工芸品とも違う、リラックスした感じを与える細部が探求されてきた、その軌跡。 質感を作り出...
アアルトの建築の細部に注目した作品集。 いきなりドアノブの章から始まる。 それは建物で最初に人の手が触れるところなのだから。 大量生産された工業化部品ではないが、さりとて緊張を強いるような工芸品とも違う、リラックスした感じを与える細部が探求されてきた、その軌跡。 質感を作り出すとはこういう行為なのかと知るための、作る人のための教科書である。写真だけでなく、ちゃんと要所の図面も載っていて、モノとしてどう作られているかがよくわかる。 ただ、デザイナーとしては、どうすれば、今日のコスト感覚と生産システムの中で、このような質を実現できるのか、という課題を思わざるを得ない。
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