奇譚ルーム の商品レビュー
このテの推理もの(シチュエーションスリラー?)は多くの作品を見てきた大人になると純粋に楽しめなくなってしまうのが残念。ものすごく楽しそうに読んでいた中学生の子供がうらやましい。ただ、謎の行方やオチについては上記のとおりにしても、それ以外の人物や物語の部分でも十分楽しめた。
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文字通り"心理"戦だったなぁ... 奇譚について いずれの奇譚も、「自分ではない自分、もう一人の自分」がテーマになっている。そして、いくつかは精神病・神経症・脳の障害、催眠術にも触れている。 第1:引き受けきれなかった仕事を脱稿した自分が分離 第2:夢の中限定でヒーローになった自分 第3:人形に操られる自分 第4:催眠術で植え付けられた自我 第5:夢(集合的無意識?)に追いやった欲望に忠実な自分 第6:教師からは見抜かれなかった自分だけが知っている自分 第7:ネット上で運命を演じる自分 第8・第9:臨床心理学から見たクライエント(来談者) ・第2の奇譚:確かに話としては薄っぺらいが、その理由が「主人公がヒーローとはどういうものかを理解していないから」であることを思うと、ヒーローらしいヒーローを考えるのって難しい。 ・第3の奇譚:自我が芽生えた人形に妙な愛着を持ってしまって、友好的な関係を築けたら面白いかもという気持ちがホラーをちょっと上回った。言葉も通じそうだし。でもやっぱり、例え一時でも自由意思が奪われるというのは怖い。 ・第5の奇譚:あちら側で欲望を満たしたら幸せなのかと疑問だけど、こちら側で互恵的なコミュニティに属せる幸せがあるからこそかもしれない。住み分けが面白い。そして、秘密を共有できて喜ぶピロの笑顔が悲しい。 ・第6の奇譚:動機が気になる。 ・第7の奇譚:自分たちが不本意な結婚によって生まれたこと(望まれてない子であること)を改めて突き付けられるわけで、遺産のためとはいえなかなかえぐい。 人格について ・人格の作られ方に、主人公の研究熱心さが感じられ、理解や経験の限界から来る個性も面白かった。 ・女性アイドルの人格を生み出すために男性主人公がなりきっていることを考えると、アイドルはそういう意味でも異端な人格って感じある。 ・人格というものをどう捉えるべきか。知識、経験、思考の器と考えたら分かりやすいだろうか。 構造について ・一人ひとり消えていく+犯人の頭の中で完結という点で辻村深月の『冷たい校舎の時は止まる』を連想した。あちらは外部から入り込んでいて一人ひとりの話が作り込まれていたが、こちらは人物描写が薄かったのは、一部のなりきりの経験しか受け継がない『別人格』だったからか ・吹き出しを用いた演出は、賛否が出やすいかもしれない。
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架空のSNS上でのデスゲームというありがちなネタな上に、序盤でトリックの「方向性」はわかってしまったが、それでも引き込ませる力があるのは、さすがはやみねかおる。「子ども向け」だが「子ども騙し」ではない、毒を含んでいるのも例のごとし。
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読んでまず、マーダラーの正体がかなり意外、 っていうか奇譚ルームにいたすべての人の正体が かなりびっくり。 まさか同一人物だったなんて。 みんなの奇譚は、 ヒーローなどのマーダラーが面白くないと言った話は ほんとに面白くなかったが、 人形遣いは人形からの手紙でどきっとしたし、 遊民は、話自体にワクワクした。
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ぼくが招待されたのはSNSの仮想空間奇譚マニアの「ルーム」でした。ゲストが一つずつ奇譚を話し、面白くなかったらホストに殺されてしまいます。「ルーム」での会話がメインとなるこの話では、その様子が横書きでLINEの画面と同様のアイコンと吹き出しで表現されていて、普段本を読まない方にも...
ぼくが招待されたのはSNSの仮想空間奇譚マニアの「ルーム」でした。ゲストが一つずつ奇譚を話し、面白くなかったらホストに殺されてしまいます。「ルーム」での会話がメインとなるこの話では、その様子が横書きでLINEの画面と同様のアイコンと吹き出しで表現されていて、普段本を読まない方にも読みやすいと思いました。ふんわりと児童書のイメージで読み進めましたがラストの怒涛のような展開がしっかりミステリで愕然としました。ヤングアダルト向けなので物足りない方もいらっしゃると思いますが、私は綺麗なストーリーを楽しみました。
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いくらYAものとはいえ、 ひどい中身と文章力… しかも若手かと思いきや 結構なおっさんが書いてた… ぬいぐるみの絵は可愛かったけど 特にデザインに意味があるわけでもなく。
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まあ、新しい試みだね~ある日、ルームと呼ばれるSNSへの招待が届き、入ってみると、シロクマの探偵・オオカミのアイドル・タヌキの人形遣い・ゾウの先生・コアラのマンガ家・ライオンのヒーロー・クロヒョウの遊民・チーターの新聞記者・ヒツジの少年がいて、どうやら僕はキリンらしい。揃ったとこ...
まあ、新しい試みだね~ある日、ルームと呼ばれるSNSへの招待が届き、入ってみると、シロクマの探偵・オオカミのアイドル・タヌキの人形遣い・ゾウの先生・コアラのマンガ家・ライオンのヒーロー・クロヒョウの遊民・チーターの新聞記者・ヒツジの少年がいて、どうやら僕はキリンらしい。揃ったところで主催者がマーダラーと名乗り、1人ずつ奇譚を語り、面白くなかったら死んで貰うという。最初に異議を唱えた少年は真っ先に消滅した。次々に参加者が減り、探偵と2人になっても、探偵は自分はマーダラーでないと、精神科医と患者の話を始める…~1964年生まれのはやみねかおるさんは初めての横書き作品だそうだ。5年後には陳腐な作品になっていないだろうか・心配
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・この本はネットの中の殺人者のマーダラーがいてその殺人者が次々に奇譚ルームに入っている人たちを殺していってその犯人を捜していく話で最後の殺人者が以外で面白いです。 ・他の本とちがっていて横書きでイマドキって感じで楽しいです。推理系の本で犯人が意外な人で読んでみないとわからないかも...
・この本はネットの中の殺人者のマーダラーがいてその殺人者が次々に奇譚ルームに入っている人たちを殺していってその犯人を捜していく話で最後の殺人者が以外で面白いです。 ・他の本とちがっていて横書きでイマドキって感じで楽しいです。推理系の本で犯人が意外な人で読んでみないとわからないかも。このドキドキ感がおもしろいです。
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あとがきにもあったけれど、クリスティのあの有名作みたい。この手の話は、どう変化をつけていくかとどう決着をつけるかにかかっていると思う。横書きと会話文で進むため非常に読みやすい。決着はそう着けるんだなと。あとから、値段を見てびっくり。普通このサイズ、ページ数、形状の本だと1500円くらいしそうだけど。980円は安い。第6の奇譚の解決が、『スティール・ボール・ラン』のウェカピポの能力とリンク。
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実は全員同一人物であり、しかも、視点として出ていた「僕」は本物の「僕」によって作られた仮想人物であったことには驚きました。 同級生におススメされたけど、読み応えとしては短かった気がします。もうちょっと長ければなぁ〜
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