月夜 鈴木育郎写真集 の商品レビュー
リズミカルに入る食べ物の写真のページを開いた都度、ああ、人間も食べ物と同じだなと感じました。調理して調理されて、食べて食べられて。 世界中の全ての料理を食することがおそらく不可能なように、この世に存在する全ての人間を関係を持つことはできないなと教えられたような気がしました。 一...
リズミカルに入る食べ物の写真のページを開いた都度、ああ、人間も食べ物と同じだなと感じました。調理して調理されて、食べて食べられて。 世界中の全ての料理を食することがおそらく不可能なように、この世に存在する全ての人間を関係を持つことはできないなと教えられたような気がしました。 一期一会の出会いなんて寂しい、出会いがしらの街角はなんて非情なんだろうと、子供の頃は思っていました。 ただ、人の胃袋にはキャパシティの限界もある。出会って別れる。それを繰り返すことで、人間の人は昇華できるのだろう。そんなことを思うようになった時期のことを思い出しました。それは、10年前の東京移住の頃でした。 街が遠い人間関係を保つことには、それなりの意味があるのかもしれません。 写真集を読んで、もうずっと人の写真を撮っていないことに気づきました。 コロナ禍で人と会うことが憚れる時代ですが、撮りたくなりました。 ローストチキンの写真の後のロウソク写真に痺れました。
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