プライベートバンカー 驚異の資産運用砲 の商品レビュー
以前読んだ、『プライベートバンカー カネ守りと新富裕層』(清武英利著)という本のモデルになった方がこの本の著者、杉山智一さんのようだ。実在モデル版ということになる。世の中には、いわゆるメガバンクや大手証券会社ではない、富裕層のみを相手にするプライベートバンクなるものがあるという。...
以前読んだ、『プライベートバンカー カネ守りと新富裕層』(清武英利著)という本のモデルになった方がこの本の著者、杉山智一さんのようだ。実在モデル版ということになる。世の中には、いわゆるメガバンクや大手証券会社ではない、富裕層のみを相手にするプライベートバンクなるものがあるという。最低でも1億円の資産がなければ相手にしてくれない。もちろん自分にも資格がないのだが、世の中の仕組みの一端を知ることができる意味で勉強になる。プライベートバンクにもいろいろと種類があるようで、杉山さんはファミリーオフィスという形態で、富裕層一族が所有する事業や資産を管理・保全・運用し、一族の未来の世代に継承するビジネスだ。個人ではなく、一族の資産を管理して未来につなげるという視点は、やはり欧州の歴史的知恵なんだろう。 ただ、ボクにとってこの本に興味を示した部分は、営業としてどうやってお客さんとの関係を保つのか? という点だった。お客さんと飲むときは、お金になるかならないか、などという打算があっては懐には入れない。だからと言って、営業は前のめりすぎてはいけない。義理と人情、共感をベースにした付き合いは、日本人過ぎて海外では通じないように感じるが、実はグローバルで見て意外なほど重宝されるし、できる人の絶対人数も少ない、などなど。 それにしても、一般向けにする必要のないプライベートバンカーである杉山さんがなぜ、こんな本を書く必要があったのか? 杉山さんが本書を書いた理由は2つある。 1.日本とは全く異なるプライベートバンクでの資産運用法を、 一部の富裕層だけでなく、より多くの人に知ってほしかったこと。 2.前述の『プライベートバンカー カネ守りと新富裕層』に取り上げられた 反響が非常に大きかったこと。 杉山さんは十分な実績を上げてきた人だと思う。ただ、基本的にはこの人は上へ上へと昇ることを目指す人なのだろう。足元で十分な実績を示した杉山さんが、日本という自分の母国をベースにして、さらに上ることが出来るだろうかと考えたのかもしれない。
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レバレッジを効かせるというか、利回りが高い投資対象、例えば、海外生保やハイイールド債がある場合、借金して絶対額を膨らませる手法が面白い。
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オフショアを活用した運用の具体的な手法がかかれていました。 とはいえ、私自身には到底無縁の話ですし、業務上も、たぶんご縁がないでしょう。 それでも、 金融の知識として知っておきたい内容でした。 富裕層の運用は、決して無理をせず、愚直に分散投資を徹底していると感じました。 そして読み終わって、ふと思ったのは 「NISAやiDeCoも、ある意味タックスヘブンでしょ」
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信託銀行に何億かあるが、日本の銀行屋の斡旋する商品や、証券屋が私募債で提案してくる組成商品は、彼らは確実な手数料収入得るが、リスクはお客という商品ばかり。デリバティブなんてそんなもんだが、リターンも限定されている割りに低い利回りが多い。8-18% この本はもっと大局的に世界標準を...
信託銀行に何億かあるが、日本の銀行屋の斡旋する商品や、証券屋が私募債で提案してくる組成商品は、彼らは確実な手数料収入得るが、リスクはお客という商品ばかり。デリバティブなんてそんなもんだが、リターンも限定されている割りに低い利回りが多い。8-18% この本はもっと大局的に世界標準を知る手掛かりとなる。日本語しか理解できない日本人は、それ相応のコストを支払わされていることに、もっと神経質になるべきだ。個人的には後半部分、目新しいことはないが、簡潔にまとめられていてよかった。
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