教養としての10年代アニメ 反逆編 の商品レビュー
10年代アニメを「学問でありかつ、10年代後半に生きている現代日本人の文化理念に基づき、それによって養い育てられ、かつ自己を修めることが可能な文化」という立場に基づき論じるアニメ論。構成としては、ネタバレをなるべく避けながら、教養(学問)を参照し作品を組み立て直すことを主眼に置い...
10年代アニメを「学問でありかつ、10年代後半に生きている現代日本人の文化理念に基づき、それによって養い育てられ、かつ自己を修めることが可能な文化」という立場に基づき論じるアニメ論。構成としては、ネタバレをなるべく避けながら、教養(学問)を参照し作品を組み立て直すことを主眼に置いているのが特徴。 ネタバレを避けつつ本論を展開しているため、一応アニメ未視聴者でも本書の分析を追えるようになってはいるが、アニメの中で引用された書籍や思想家、また、重要な文化的背景をもとに文脈を構築しているため、作品を視聴しないと分かりにくい場面も確かにある。より理解を深めたいなら、当該作品に触れてから本書を手に取るという順番が妥当だと思う。
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今回は半分未視聴。前作に引き続き深い解析は十分楽しめた。視聴済みのものももう一回観たくなるなあ。あとがきで予告のあった第3弾も楽しみ。
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近畿大学の「映像・芸術論1」を担当している町口哲生さんの著書。「教養としての10年代アニメ」の続編です。前作は「魔法少女まどか☆マギカ」を出発点としてアニメ作品自体が語られてましたが、本作では「アニメ」をポップカルチャーの結節点と考え、各作品に含まれる情報を手がかりに現実とリンク...
近畿大学の「映像・芸術論1」を担当している町口哲生さんの著書。「教養としての10年代アニメ」の続編です。前作は「魔法少女まどか☆マギカ」を出発点としてアニメ作品自体が語られてましたが、本作では「アニメ」をポップカルチャーの結節点と考え、各作品に含まれる情報を手がかりに現実とリンクさせつつ、ポップカルチャー全体へ話が展開しています。あくまで娯楽で楽しむだけなら必要ないですが、本書で取り上げた作品に含まれる情報を紐解くには、宗教、BL、百合、アイドル論、社会構造、社会情勢など幅広い知識が必要となる。
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